額に傷を持つ2人～謎のプリンス～起③～ハリー･ポッター (ページ24)

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「ああ、ええ、楽しかったです。あれは」と、マクラーゲンが気楽な声を出した。

マク｢バーティ・ヒッグズやルーファス・スクリムジョールと一緒でした……もちろん、あの人が大臣になる前でしたけれど｣

「ああ、バーティやルーファスも知っておるのかね？」と言ったスラグホーンがニッコリして、今度は小さな盆に乗ったパイを勧めはじめたが、なぜかベルビィは抜かされた。

ホ「さあ、話してくれないか────」

やっぱり、そうだった。思った通りだ。ここに招かれた客は、有名人か有力者と繋がりがあるのだ。

ジニーを除いて、全員がそうだ。

マクラーゲンの次に質問されたザビニは、有名な美人の魔女を母に持っているようでだった。

母親は七回結婚し、どの夫もそれぞれ推理小説のような死に方をして、妻に金貨の山を残したということを、何とか理解することができた。

次はネビルの番だ。

どうにも居心地のよくない十分間。何しろ、有名な闇祓いだったネビルの両親は、ベラトリックス・レストレンジと他の二人の死喰い人達によって、正気を失うまで拷問されていたのだから。

私は、不意に左手にある闇の印を折れるのではないかと思うほど、ギュッと力強く握ていた。

ネビルとのやりとりを終えたスラグホーンは、私の印象では、両親の何らかの才能を受け継いでいるかどうかによって、これからどうするかを、結論として保留したようだった。

「さあ、今度は」と言ったスラグホーンは、一番人気の出し物を紹介する司会者の雰囲気で、大きな身体の向きを変え、私とハリーは、バレないように目配せする。

ハリーは、とても嫌そうに眉を顰めて私を見つめ、私はそれに肩を竦めて返事を返す。

ホ｢ハリー・ポッター！A･スリザリン！いや、今は、ブラックだったね。

それより、いったい、何からはじめようかね？夏休みに会った時は、ほんの表面の交流だけにとどまった、そういう感じだったね！｣

スラグホーンは、私とハリーが、脂の乗った特別大きな雉肉でもあるかのように眺め回し、それから口を開く。

しかし、私への視線がハリーより強いことは、明らかなことだった。

ホ｢選ばれし者。今、君達はそう呼ばれている！｣

私とハリーは、何も言わなかった。ベルビィ、マクラーゲン、ザビニの三人は、静かに私とハリーを見つめているだけ。

「もちろん」とスラグホーンは、私とハリーをじっと見ながら話し続ける。