額に傷を持つ2人～謎のプリンス～起③～ハリー･ポッター (ページ16)

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前の学年で、独占インタビューを受けたこの雑誌に、何だか親しみを覚えていた。

「うん、そうだよ。発行部数がぐんと上がった」と、ルーナが嬉しそうに顔を緩ますのを見て、私もなんだか嬉しくなる。

『よし、席を探そうか』

ハリーは、頷き促すように私とルーナ、ネビルに視線をやって、無言で私達4人を見つめる群衆を掻き分ける。

それに続いて私達は、ハリーの後を追う。やっと、空いているコンパートメントを見つけると、ハリーは有り難いとばかりに急いで中に入り、私達も急いでコンパートメントに入り込んだ。

「みんな、僕たちのことまで見つめてる」と言ったネビルが、自分とルーナを指差した。

ネ｢僕たちが、Aとハリーと一緒にいるから！｣

「皆んなが、君たちを見つめてるのは、君たちも魔法省に居たからだ」と、自分のトランクと私のトランクも荷物棚に上げながら、平然と言う。

私は窓際の席に座り、手元でトムを撫でながら、外を眺める。

ハ｢あそこでの、僕たちのちょっとした冒険が、日刊予言者新聞に書きまくられていたよ。君たちも見たはずだ｣

ハリーが隣に座っていつものホグワーツに向かう瞬間が訪れてこの上なく心が満たされる。やっとホグワーツに行ける。

あの必死に死喰い人の仕事をして、生きるのが辛かった生活が終わる。と言っても、問題は山積みなんだろうけど。

「うん、あんなに書き立てられて、ばあちゃんが怒るだろうと思ったんだ」と、ネビルの少し気弱な声が最後になるにつれて自信がつくような声になる。

ネ｢ところが、ばあちゃんたら、とっても喜んでた。僕がやっと父さんに恥じない魔法使いになりはじめたって言うんだ。新しい杖を買ってくれたんだよ。見て！｣

ガサゴソと動くネビルに私は、窓の外の風景から目を離して、出された杖をマジマジと見つめた。

「桜とユニコーンの毛」と、ネビルは得意げに私は顔から笑顔が溢れていた。

ネ｢オリバンダーが売った最後の一本だと思う。次の日に居なくなったんだもの……オイ、こっちにおいで、トレバー！｣

ネビルは、またしても自由への逃走を企てたヒキガエルを捕まえようとして、座席の下に潜り込んだ。

それは、トムがいるからなのかもしれない。ヒキガエルのトレバーは、チラチラと黒蛇のトムを見ているように見えるのだから。

「ねえ、今度の学年もまだＤＡの会合をするの？」と、ルーナはザ・クィブラーの真ん中からサイケデリックなメガネを取り外しながら尋ねる。