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『それ、いったいどうしたの？』
フレッドとジョージのジャケットを指さしながら尋ねるとロンは、大きく頷き、双子はニヤリと笑う。
「友よ、最高級のドラゴン革だ」と、フレッドがジッパーをちょっと上下させながら、私の肩をくみ言う。
ジョ｢事業は大繁盛だ。そこで、自分達にちょっとご褒美をやろうと思ってね｣
『そりゃ、いいご褒美だね』
少し皮肉交じりに言うとフレッドは、私の頭をグリグリと冗談めかしにやった。
モリーおばさんが、ハーマイオニーに挨拶しようとした時、リーマスが私とハリーに声をかけた。
リー｢やぁ、2人とも｣
｢やあ｣と私もハリーも挨拶をした。少し気まずさと心苦しいものが心の中で複雑に混ざりあったが、真っ直ぐ目を見上げた。
ハ｢予想してなかった────皆、何しに来たの？｣
「そうだな」と言ったリーマスが、ちょっと微笑む。
リー｢伯父さん、伯母さんが"君"を家に連れて帰る前に、少し2人と話をしてみようかと思ってね｣
「あんまり、いい考えじゃないと思うけど」と、ハリーが即座に言った後、ハリーは頭を傾げた。
ハ｢今、"君"を、って言った？Aも一緒だよ？ね？｣
ハリーは、リーマスに答えを仰ぐようにした後、私を見つめ、リーマスは、少し呆れたように笑って私を見た。
リー｢まだ、言っていなかったんだね。A｣
『そんな目で見ないでよ。少し言いづらかっただけ』
その声は、前ののんびりとそして飄々とした響きを取り戻すことが出来ていた。
｢え、どういうこと？｣と、真っ直ぐ淡い緑色の瞳を向けながら、答えを待ちきれないようなハリーに目を向ける。
『この夏は、ダーズリー家には戻らないんだ。ハリー、君は戻るけど────少し心を落ち着かせたいんだ。ほら、心が勝手に読めちゃったりするし、色々事情はある。そんな怒らないでよ、ハリー』
不満だと嘆くハリーの心が耳に届いては、ハリーの心臓辺りを指さしながら笑う。
ハ｢勝手に、僕の心を読まないでよ、A｣
『故意じゃないよ』
ニヤニヤと笑いながら、ハリーに言うともっと不満だとでも言うように分かりやすく、顔を顰めた。
それでも少しハリーの気持ちは、和らいだように見える。私がいなく、ダーズリー家と過ごすのは耐えられないと思うけど。
リー｢まぁ、そんなとこさ。それより君の伯父さん、伯母さんにものを申さなくちゃね｣
ハ｢僕は、あんまり期待しないよ────あの人達、普通じゃないのが何より嫌いだから｣
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作者名：おにぎり食べたい | 作成日時：2021年3月15日 19時
