何度目かの再会【はたけカカシ】 (ページ45)

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四十四度目ページ45

…

『んっ…、眠……』

「ちょっと、二度寝しないでよ」

そう頭上から声がした為眠い目を無理矢理開け渋々顔を上に向けるとカカシくんが「おはよう」と微笑んでいた

『…おはよう。ずっと起きてたの？』

「いーや？さっき起きたとこ」

そう言う彼に『ふ〜ん』と布団の中でモゾモゾしながら声を返すと突然彼が「ふふっ」と笑いだしたため布団から顔出し彼に視線を向ける。

『なーに』

「いーや？なんでもないよ。さ、今日は火影様の所にミヅキ連れて行かないといけないからね、準備したら行くよ」

『あ〜、猿ちゃん元気？』

そう、たわいもない会話をしながら2人でベッドから出ると各自準備を始める。

私はスーツケースを開けると中から仕事着である上下真っ黒い服を取り出し脱衣所へ向かった。私服も持って来ていない訳ではないが、これが1番動きやすいためこれに着替える。

顔を洗い居間に戻ると、朝ごはんを作る為キッチンに向かうとそこには既にカカシくんが料理をしている最中だった。

『あれカカシくん。一人で料理出来る様になったの？』

「…ミヅキ、何回も言うけどオレ、もう26ね」

そう此方を振り返るとジト目で言ってくるカカシくんに『あぁ、ごめんごめん』と笑って返せば今度はため息を吐かれた。

それからカカシくんに、もうすぐ出来るから座ってて良いと言われたのでお言葉に甘え座って待つことにした。

待っている間使えない事は知ってはいるがなんとなくスマホの画面を開いてみた。

スマホの画面右上には電波がない事を表す記号が出ていたが、写真なら見れるかもと考えた私はアプリを起動すると中にはあっちの世界の知人達の姿が画面に映し出された。

『映った…、なるほど、写真は見れるのね』

そう言うとスマホをスクロールしていき、ある写真を見つけるとそれをタップして画面に一面に映すと私は静かに呟いた。

『大丈夫かな…悟と硝子、それに夜蛾ちゃんも…』

その写真には、まだ高校1年生の時の悟と傑と硝子と、夜蛾ちゃんと私の 5人が写っていた。

『…心配だな』

「何が？」

私がそうボソッと独り言を言っていると、キッチンにいるはずのカカシくんが私の独り言に言葉を返してきた

『え？あー、なんでもないよ』

「…そ？、まっ、早く食べて火影様の所行くよ」

『うん』

私がスマホを閉じてそう誤魔化すとカカシくんは一瞬顔を顰めたが、すぐにいつも通りの表情に戻っていた。