何度目かの再会【はたけカカシ】 (ページ36)

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三十五度目ページ36

カカシside

『えぇ…前にもこんな事あったよ…嘘でしょ……』

俺は自分の目の前で起こってる事をうまく把握出来ず、父さんの墓の前でぶつぶつと独り言を溢すスーツケースを持った女性の後ろ姿をただ突っ立って見ていることしか出来なかった。

『これから任務だったんだけど…』

そう呟くと女性は突然クルッと体の向きを変えこちらを振り返った。

「っ！！！」

彼女が振り返って視線があうと、オレは突然雷にでも打たれたかのような感覚に陥ったが、彼女の方もオレを見て驚いている様子だった。

『……その口布…もしかして君、カカシくん？』

「……ミヅキ…？」

『え、やっぱりカカシくん！？わ〜見ないうちに随分でかくなったね』

オレが彼女の名前を恐る恐る呼ぶと彼女は嬉しそうに近寄ってきた。

オレは彼女が目の前まで来ると自分の方に彼女の腕を引いて力強く抱き締める。

『うおっ！？ちょ、カカシくん？』

「……」

いきなりの事に驚いたのか暫く固まっていたが、オレがそのまま黙ったままでいると、彼女は何かを察したのかオレの背中に腕を回すと一定のリズムでトントンとまるであやす様に叩いていた。

そのまま暫く経った。もうすぐ完全に日が落ちると言う時にミヅキの方からオレに話しかけて来た。

『カカシくん、君にずっと言いたかったんだけど言えなかったことがあるの、聞いてくれる？』

「…なに」

『突然、いなくなってごめんね』

ミヅキにそう言われて、オレは思わず抱き締める腕に力を込める。

「…なんで、なんで急に何も言わずにいなくなったの…」

絞り出す様にオレがそう言うと、ミヅキは困った様に言葉を続けた。

『言い訳にしか聞こえないかもしれないんだけど、私自身なんで突然戻ったのか分からないんだ。クシナさんとの任務が終わって2人で帰ろうと後ろを振り返ったら、気づいたら向こうにいたから…』

「…それは、クシナさんからも聞いた」

『…そっか』

「クシナさん、ミヅキのこと凄い心配して泣いてたよ」

『うん』

「里にその時いた忍全員で探したけど誰もミヅキの事見つけられなかった」

『……ごめんね…』

そういうとミヅキはオレの背中に回している腕に力を込めた。

「…オレ、この19年間ずっと待ってたのよ？、ミヅキが嫌いにならないで待っててって言ったから……」

『うん』

「本当に、ずっと会いたかった…っ」

オレはそう言うと抱きしめる腕に更に力を込めた