何度目かの再会【はたけカカシ】 (ページ35)

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三十四度目ページ35

カカシside

「なぁなぁカカシ先生！オレッてばずっと気になってた事あんだけどさ！！」

「ん〜？なーにナルト」

「あのさあのさ！カカシ先生の首にかかってるそのネックレス！それめっちゃ綺麗だよな！それって宝石か何か！？」

「あ！それ私も気になってた！先生それ自分で買ったんですか？」

「あーこれね。宝石か何かは知らないけど綺麗だよね。買ってないよ貰ったの。それもだ〜いぶ昔にね」

ナルトとサクラがそう興味津々という風に見ているのはオレの首元にぶら下がっている琥珀色をした雫型の石が付いているネックレスだ。

「先生！！オレってばそれ着けてみたい！！一回貸してくれってばよ！！」

「だーめ。これは誰にも触らせないし貸さない事にしてんの」

「え〜！カカシ先生のけち！！」

そういじけるナルトに苦笑し、オレは石の部分を右手でギュッと握り昔のことを少し思い出した。

これを貰ったのは確かオレが6歳の誕生日の時で、今は26だから……、もうかれこれ20年こいつと一緒にいるのか…。

「俺も歳を取ったってことか…はぁー…」

そう呟きため息を吐くと、2人で何かヒソヒソと話していたナルトとサクラは一度オレに視線を移すと再度2人で顔を見合わせ不思議そうに首を傾げていた。

それからナルト、サクラ、サスケの3人と別れ、愛読書であるイチャイチャパラダイス、略して「イチャパラ」を読みながら1人里内をぶらつく。

そうして歩いているといつの間にか父さんの墓の前に立っていた。一瞬自分でも何故ここに来たのか分からず困惑したがついさっきの事を思い出して呟いた。

「さっき、少しだけ昔の事思い出したからか…」

そう言うと長年自分の首にかかってるそのネックレスを握るとこれをくれた人の事を思い出し自然と顔が緩んだ

父さんの墓の前で何もせず暫くぼーと立っていると、ふと空を見上げた時に、空が少しずつ赤くなってきたのに気づき、自分が結構な時間ここに居た事を知った。

「…………帰るか」

『…え』

俺が踵を返しその場から消えようとした時、背後から「ドサッ」と何かが落ちる音がしたあと人の声が聞こえた。

敵か？と思いオレは素早く振り向くと臨戦態勢に入り背後に現れたその人物を視界に映すと、オレは思わず目を見開きその場から動けなくなった。