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第38話 ページ45





「…まだ、起きているの?」


ドアの開く音と同時に耳に入ってきた声に驚いてビクッと肩が跳ねる。声からして哀ちゃんなのは分かったが時間も時間だしガチのホラーが来たかと思った。


落ち着いて哀ちゃんの方へ目を向けるとパジャマ姿の哀ちゃんがいて、「可愛い…」と小さく呟くと「質問に答えなさいよ」と軽く怒られた。



いや、流石の哀ちゃんにも死んだ彼を思い出した物思いに耽ってました。なんて言えない。恥ずかしいし。…よし、適当に誤魔化そう。


「…ちょっと、深夜テンションで妄想をね。」


てへ、と舌をだして下手くそなウィンクをした。すると明らかに怒っている哀ちゃんが冷たく一言。



「…寝なさい。すぐに。」



グイグイと布団の中に押入れられて、眠れないなら子守唄でも歌いましょうかなんて珍しく敬語で話す哀ちゃんにゾッとして肩がはね上がる。


やっぱりこの子は大物だよ大物。だってあのバーボンでさえこの子には逆らえないのだよ?もう本当そゆとこも好き。怖いけど。

そんでそんで、


「…何か悩みがあったら話してくれて構わないんだからね、」



面と向かって言うのが恥ずかしいのか、目を少し逸らして耳を赤くしながらも私を心配してくれるところも好き。


だから、
赤井さん、安心してね。



この子は命に変えても守ってみせるから。

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作者名:ロゼ | 作成日時:2019年6月17日 22時

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