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第3話 ページ4
…
「分かってない。」
分かってないよ、新一くん。
ぷうと頬を膨らませてジロリと横目で新一を睨む。彼は何が気に食わないんだと言いたそうな顔をしているけど「はいはいすみませんねー」と思ってもいない言葉を吐いた。本当に可愛くないなこやつは。
だって考えてみてよ。何年も行方不明だった挙句幼児化しちゃいましたなんて言って今皆の前に現れても変に疑われるか余計に心配かけるかのどっちかでしょう?
私がこの家にいるのは元々皆に心配と迷惑をかけたくなくてっていう理由でだし、会うにしてもこの姿じゃ職場にも入れないよ。
「…俺が事情を話すっつーのは」
「ダメでーす。言ったでしょ?頃合が来たら自分で話すって。」
だから高校生探偵さんは見守っててよ。そう言うと新一くんは「へーへー」とため息と一緒に吐き出した。私はそんな彼の背中に自分の背中を合わせて体重をかけ「ありがとうね〜ボウヤ」と言うとまた彼は呆れたような顔をして「重い」と呟いた。
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作者名:ロゼ | 作成日時:2019年6月17日 22時