検索窓
今日:7 hit、昨日:6 hit、合計:71,077 hit

第3話 ページ4





「分かってない。」


分かってないよ、新一くん。
ぷうと頬を膨らませてジロリと横目で新一を睨む。彼は何が気に食わないんだと言いたそうな顔をしているけど「はいはいすみませんねー」と思ってもいない言葉を吐いた。本当に可愛くないなこやつは。


だって考えてみてよ。何年も行方不明だった挙句幼児化しちゃいましたなんて言って今皆の前に現れても変に疑われるか余計に心配かけるかのどっちかでしょう?

私がこの家にいるのは元々皆に心配と迷惑をかけたくなくてっていう理由でだし、会うにしてもこの姿じゃ職場にも入れないよ。



「…俺が事情を話すっつーのは」

「ダメでーす。言ったでしょ?頃合が来たら自分で話すって。」



だから高校生探偵さんは見守っててよ。そう言うと新一くんは「へーへー」とため息と一緒に吐き出した。私はそんな彼の背中に自分の背中を合わせて体重をかけ「ありがとうね〜ボウヤ」と言うとまた彼は呆れたような顔をして「重い」と呟いた。

第4話→←第2話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.3/10 (36 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
124人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ロゼ | 作成日時:2019年6月17日 22時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。