Day 36 ページ42
Ryohei
翔太が順調に頑張って自転車漕いで、前に計った時間を少し超えたのも束の間、
翔「んっ……うぅっ………」
少し波形が乱れ始めたから止めようとしたその時。
心電図のアラーム音と同時にガシャーンと音がして、
胸を抑えた翔太が崩れるように倒れ込んで自転車から落ちてしまったんだ。
康「っしょった!しょった分かる?しっかり!!」
阿「翔太発作です!ストレッチャーと酸素急いで!」
康二と二人慌てて駆け寄って抱き起こすと、翔太は俺達の声かけになんとか反応してくれたけど、
顔面蒼白で唇は既に紫色。
荒い息遣いで激しく胸をばくばくさせていて、
こんなに苦しそうな姿を見たのは久々だった。
康「ちょっと体動かすな。ゆーっくり息してて。びっくりしたな、もう大丈夫やからな」
阿「翔太ゆっくり吸って。大きくスーハーだよ、今お薬入れたからもう少しで楽になるからね」
酸素マスクを必死に曇らせる翔太に直ぐに点滴を繋げてばくばくした背中を強めに擦ってあげると、
何とか数分で落ち着いてくれたけど、まだ油断は出来ない状態。
翔「…発作、久々………」
康「久しぶりやな大きいの。急に来てびっくりしたやろ、ゆっくり休み。モニターと酸素のパッチンつけとくな」
相当体力を消耗したであろう翔太は、されるがままモニターも指の機械も酸素マスクもされてフル装備。
それでもぽすっと枕に埋もれると、まだ少し荒い呼吸で、
もうちょっとで高校最高記録だったのにってちょっと悔しそうにへらっと笑うから、こっちは何だか切なくなる。
阿「そっか…惜しかったね、でも頑張った。とにかくゆっくり休みな」
小さく頷いた翔太は気を失う様に眠ってしまったけど、
多分きっとこれからは、こうやって出来ないことが増えていく。
今は元気そうに見えても、後一年無いだろうと診断された時間は嘘をついてはくれなくて、
ここから先翔太は確実に弱っていってしまうんだろう。
でもそれを信じたく無かったのは、
阿「翔太今寝てるから。今日は静かにしてあげてね」
フル装備で眠る翔太に困惑しているお友達と同じ。
心の底から楽しそうにしてた、ほんの少し前の文化祭の翔太の笑顔が忘れられなくて、
康「予定通りの退院は厳しいなぁ……」
出揃ってしまった検査結果に、中々現実を受け入れられなかったからだった。
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夏海(プロフ) - 続き楽しみにしています(〃´-`〃) (2022年11月16日 3時) (
レス) @page34 id: d94f5675d0 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 陰ながら応援させていただいています☆ 次回も楽しみにしています。 (2022年10月24日 16時) (レス) @page26 id: d94f5675d0 (このIDを非表示/違反報告)
夏海(プロフ) - 読んでいると世界観に引き込まれるし情景が目に浮かびます☆ 次回 楽しみにしています(〃´-`〃) (2022年10月14日 23時) (レス) @page22 id: d94f5675d0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し - 続き楽しみにしてます！ (2022年10月9日 1時) (レス) @page18 id: a9a7eea51c (このIDを非表示/違反報告)
名無し71262号(プロフ) - 続き楽しみにしています！ (2022年10月8日 11時) (レス) id: 2ea78d0701 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：りる＆riu x他1人 | 作成日時：2022年9月17日 8時
