【2BRO.】赤い恋《中・短編集》 (ページ6)

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熱は下がらないページ6

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・あなたは弟者さんの恋人です

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『もしもし？えっ？風邪引いた？』

仕事が終わって家について30分、夕飯の準備をしていたら風邪を引いたと弟者から聞かされた

明日のデートに行けなくなったことを気にして連絡をくれたらしい

そんなこと気にしなくてもいいのに、体が第一ですよ弟者さん

とりあえず近くのスーパーで風邪でも食べられそうなものを買って彼の家へ向かった

合鍵でドアを開け、寝室へ行くと火照った顔をし、寝苦しそうにしている弟者の姿がそこにあった

弟「……へ？なんでAがここにいるの？」

『そりゃあ来るでしょ。心配だし、私が風邪引いた時に看病してくれたでしょ？だから今度は私が看病してあげる』

弟「え～…嬉しいけどぉ…うつしちゃ悪いし…嬉しいけどぉ』

『心の声ダダ漏れですけど、とりあえずおかゆ作るね。キッチン借りるよ』

炊飯器でおかゆのセットをし、焼きリンゴを作る
これならまぁ食べられるでしょ

にしても、火照った顔の弟者…ちょっと色っぽかったな
私が風邪引いた時も「なんか色っぽい」って言われた気がする

そうこう考えているうちに炊飯器から音が聞こえたのでお皿に盛り、寝室へ持っていく

弟「…ん、もうできたんだ、ありがと」

こちらを向いて口を開けているので食べさせてほしいのだろう

可愛いのでふーふーして口へスプーンを持っていく

弟「ん、5倍増しで美味しい」

『良かったね』

母の気持ちになって頭を撫でるとくしゃっと笑った

食欲はあるようで完食した
薬も飲んだし、これでいくらか良くなるだろう

お皿を片付けようと席を立つと手を掴まれた

弟「まだ、行かないで、もう少しこのまま」

あまりの可愛さに口元が緩む
私の彼氏はなんでこんなに可愛いのだろう

ふと、少し意地悪をしたくなった

不意打ちで彼の唇を奪った

すると見る見るうちに彼の顔が赤くなった

弟「ちょっ……うつったら、どうすんだよ…」

顔を両手で隠したのでその上からまたキスを落とす

弟「Aっ…もう、これじゃ熱下がらないよ…」

『ごめんごめん、つい虐めたくなっちゃった。寝るまで隣にいるから、ね？』

すると5分と経たないうちに寝息が聞こえてきた

後日、仕返しをされたのは言うまでもない。