【2BRO.】赤い恋《中・短編集》 (ページ22)

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セコム 2 ページ22

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『もしもし？弟者ー、今着いたよー。どこにいるー？』

弟「貴女の後ろにっ…痛っ！！」

『おおお脅かさないでよ！！肘あたっちゃったじゃん！ごめん！』

弟「痛ぁ……普通そんな俊敏に動かないよ…」

『まぁ大丈夫だよ、とりあえず抹茶ラテ飲みに行こ』

弟「大丈夫は俺のセリフ…はい、飲みます…」

友人に言われた通り
今日は異性として見ることにした、、けど

やっぱ身長高いなぁ

髪も綺麗にセットしてて、あと香水？いい香りする

服のセンスもいいし…

ちょっと口角が上がってるのとか…可愛いかも…

あれ？

なんか

カッコいいかも。

男A「ねぇお姉さん！一緒にそこのカフェ行かない？」

男B「そうそう、こんな奴より俺たちの方が面白いって！」

男A「それは言い過ぎだろ笑」

弟「(はぁ…またナンパか。退治しなきゃ…)あの…」

『は？お兄さん、それちょっとどういう意味？』

男AB・弟「え？」

『こんな奴って何？あんた達、弟者の何を知ってんの？何も知らないでしょ？』

弟「…A」

『しかもあんた達なんかより弟者の方が断然一緒にいて楽しいから！二度と話しかけんな！このナンパ野郎！ほら、弟者行くよ！』

ナンパ野郎はぽかーんとした表情をしていた
弟者も目を見開いてた

彼らの姿が見えないとこに着いた瞬間
私はその場にヘタリとしゃがんだ

弟「A！大丈夫？？どうした？」

『…はぁ…なんか、初対面の人に怒ったの初めてで…疲れた…正直、キレられたらどうしようって…ちょっと怖かった…』

見上げると弟者は笑いを堪えていた

『…何笑ってんのー？』

弟「いやっ笑ははっ！あー、もう最高」

『もー、何ー？』

弟「いやさ、今まで俺が守る側だったのに、守ってもらっちゃった。しかもあんなにカッコよく！」

『…私、カッコよかった？』

弟「最っっっ高にカッコよかった！！」

『まぁたまにはセコムさんを守ってあげなきゃね…』

弟「え？セコム？？」

ん？
違うな
そうじゃないな

『あ、分かった。私、恋人にしたい人1人しかいないわ』

弟「…へ？待って、どういうこと？え？」

『私に合う人なんて弟者しかいない。うん、そう思わない？』

弟者は今までに見たことがないくらいに目を輝かせていた
そして私の手を取り立ち上がらせてこう言った

弟「今さら気づいたの？待っててよかった」

私のセコムは

この日から“恋人”になりました。

完