【2BRO.】赤い恋《中・短編集》 (ページ20)

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寝言ページ20

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俺は友達のAちゃんに恋心を抱いている

今日は兄者やおついちさんも一緒にゲームをした
Aちゃんも小さい時からゲームが好きで、腕前は俺たちに引けを取らないほどだ

俺たちは高校の時の部活の先輩後輩で、卒業してもう5年以上経つのにAちゃんは今でも俺を「弟者先輩」って呼ぶ

多分彼女の中の俺は未だに“先輩”なんだろうな

ただの先輩

それ以上でも以下でもない

俺は当時からずっと君を想ってるんだけどね

鈍感ちゃんだから気づかないだろうな

そんなことを思いながらコントローラーを握ってたら久々に負けた

『やったー！弟者先輩の負け～』

お「弟者くんがこれで負けるの珍しいねぇ」

弟「まぁそういう時もあるから！次は負けねえけど？？」

兄「はいはい、次は気ぃ抜くなよ」

ゲームが楽しいとお酒もすすみ
時間が経つのも忘れ
あっという間に23時を過ぎた

兄「A、もう終電間に合わねえだろ。泊まってけば？」

『そのつもりでパジャマ持ってきてるー』

お「さすが～、じゃあまだゲーム出来るね」

弟「でもどこで寝んの？？」

兄「お前の部屋に敷けばいいだろ、先輩なんだし」

弟「それって先輩関係ある？？」

『じゃあ弟者先輩、お布団の用意お願いします～』

別にAちゃんが家に泊まるのは初めてじゃない

ただ最近の彼女はあまりにも綺麗すぎて…

彼氏でもなんでもない俺の隣に寝かせていいものか…

まぁ布団敷きますけど。

1時を超えたところで布団を敷きに部屋へ向かい、いつも以上に丁寧に仕上げてリビングに戻る

弟「Aちゃん、布団の準備終わっ…」

お「シーー、3分前に寝ちゃった」

ソファで猫みたいに丸くなって寝ている

弟「兄者は？」

お「風呂入るってさ。俺も顔洗うからAちゃんのことお布団まで運んであげてー」

そう言うとおついちさんはタオルを持って洗面台へ行った

さぁてどう運ぶか……まぁお姫様抱っこしかないか

起こさないように、ゆっくり持ち上げて

って軽いな、ちゃんと食べてるのかな、落とさないように静かに歩かなきゃ、ドアはどうやって開けよう

色々と考えをめぐらしながらAちゃんと布団に下ろす

毛布をかけた時、口がもごもごと動いた

『……おとじゃ…せん…ぱい…好き…』

そっと部屋を出て扉を閉めてその場に腰を下ろした

君への《好き》が今にも溢れ出そうだ。
明日、ちゃんと言うよ。