【2BRO.】赤い恋《中・短編集》 (ページ15)

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もっと見せて 2 ページ15

もっと見せての続きです

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周囲のカップルに若干触発された弟者は勇気を出して左手を少しずつAの右手に近づけていく

小指が触れると、Aの肩が少しビクついた
そこから手を握ってキスを…というシナリオだったが予想外の出来事が起こった

ドーーーーン！

冬の夜空に大きな花火が上がった

そういえば街中に「お台場レインボー花火」というポスターが飾ってあったなと2人は思った

Aは、弟者の小指が触れたままなことに気がついた
弟者は花火に見とれている

その瞳は、まるで少年のようにキラキラしていた
そんな弟者を見ていたら、Aは堪らなくなった

弟者の左手の上に右手を重ね、自らの左手を右頬に当て自分の方を向かせる

弟「…えっ、Aちゃんっ⁉」
『…ちょっと、黙ってて』

Aは弟者の唇にそっと口づけを落とす

口を離した後もポカーンとしているのでもう一度
次は少し深く口づけをする

すると、顔を真っ赤にしながら弟者は重ねてた手を握りしめた

弟「あのっ……ずるいから…まじで…Aちゃん…俺からもさせて？」

そう言うとAが言葉を口にする前に塞いできた
気づけば弟者は空いた手をAの頬に添えていた

弟「…っは…、あ、Aちゃんも…顔赤いね」
『だって…びっくりしたから…』

Aのすごく照れた顔なんて見たことがなく、つい欲が出る

“じゃあ、もっと見せて？”

ｶｻｶｻｯ

兄「(おー、やっとキスしたぁああー！)」
お「(兄者くんもっと声抑えて！)」
メロさん「(秋田から来た甲斐があったわ)」
兄「(てか何回する気だよあいつら)」
お「(あーあれもう我慢できなくなっちゃったやつだわ)」
メ「(青春かよ。とりあえず写真撮っとくか)」

この写真を後で脅しの材料に使われたとかないとか。

めでたしめでたし。

完