【2BRO.】緑の恋《中・短編集》 (ページ11)

今日:6 hit、昨日:0 hit、合計:41,684 hit

酔っ払いさんページ11

僕の彼女は本当に困ったさんだ

特に酔っ払った時
彼女は本領を発揮する

『んふふふ…おーついーちさーん、ねぇ～ってば』
お「はぁ…お嬢さん飲み過ぎじゃない？」
『んー？全然飲んでなーい』
お「嘘おっしゃい、ほら、もう帰るよ」

会計を済ませ、店を出るとAちゃんの足が少しふらついていた

お「ほら、掴まっててね」
『んふふ～おついちさん優しい～』
お「全く、弱いくせに飲むんだからこの子は」

電車に乗り、最寄り駅で降りて近くのドラッグストアへ立ち寄る

『何買うのー？』
お「二日酔いのお薬ですよ～、Aちゃん用のね～」
『さっすがおついちさーん』

酔った彼女を介抱するのはもう慣れました
まぁ、可愛いから許す

家へ着くと、靴が脱げないらしくもたついていた

お「いいからいいから、おついちさんが脱がして上げるから立ち止まってて！」
ふらつく彼女をなんとか壁に寄りかからせる

ほら靴脱げたよと言おうとした瞬間
Aちゃんが首に腕を回してキスをしてきた

お「んっ……」
『…っふ、キス、したくなっちゃった』

また君は、そんな緩んだ顔でそんなこと言って…
扇情的な瞳で見つめるなんて、ずるすぎるよ

お「僕は、優しいだけじゃないんだって知ってた…？」
『…え？……んっ』

さっきの触れるようなキスよりもより深いものを彼女へ送った
息苦しくなったようで、胸のあたりを軽く叩いてくる

一度空気を吸わせ、また同じように深く口付ける

『……っは……はぁ…おつ、いちさん…？』
お「キスをするときは、このくらいのことをされるっていう覚悟をしなきゃダメだよ？」
『……ちょっと…酔いすぎました…』
お「うむ、分かればよろしい」

玄関からソファに移動し、水を何杯か飲ませる
Aちゃんは照れからか、何も喋らない

お「大丈夫？？酔いは覚めたかな？」
『…だ、だいぶ』
お「ふふっ、なら良かったね」

ああそれと、と続けた

お「酔ってる彼女にこれ以上何かするつもりはないからご安心ください」
『…は、はい……』
お「明日の朝、楽しみにしてるね」
『…⁉へっ！』

これくらいの見返りがあってもいいでしょ？
介抱するのも結構大変なのよ～

それに

キスだけじゃ足りないよ、僕のお姫様。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

たまにはちょっと色っぽいのも書こうかなって…