28. 守りたい ページ31
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爆豪 「 ちょっと待てや 」
朝、いつも通り歩いて登校していると勝己に呼び止められた。
最近はあまり話すことも無くなつていた。
きっとすぐに連れ去られるような自分に呆れたんだろうと思っていたけど、今日は声をかけてくれた。
一緒に行くぞ、なんて言って少し乱暴に腕を引く姿に、なにか怒っているのかと心配になる。
折角少し安心したのに、また不安になってくる。
爆豪 「 …悪かった 」
『 は、…なにが？ 』
突然謝る勝己に思考が止まる。
なにか謝られるようなことされただろうか。
全く記憶が無い。
爆豪 「 あの日、俺は一番最後までお前と居たのに、守ってやれなかった 」
あの日というのは、自分が死柄木に連れ去られたあの日のことだろうか。
勝己は家の方向の関係で一番最後まで俺と一緒に帰ったが、家に着く少し前の曲がり角で別れた。
まさかあんなことになるとは誰も思ってなかったんだから仕方ない。
『 何謝ってんだよ、守れなくても当然だろ？誰もあんなの想像つかなかったって、』
そう言って笑いかける。
仕方のないことだった。あれは。
自分だって、あんなにみんなに心配をかけるくらいなら行かなければと思ったこともあったけど、あの死柄木の顔を思い出すと、会えてよかったとも思えてしまう。
こんなこと言ったらきっと、また取り調べを受けることになるけど。
『 勝己が俺のいる場所、見つけてくれたんだろ？先生がいってた 』
どうやら勝己は死柄木の後をつけて自分の場所にたどり着いたらしい。
危険を冒してまで探してくれた。それだけでも十分だった。
爆豪 「 俺は、次は絶対お前を守る。…もう、怖い思いはさせねぇから、」
そう言って勝己は俺を抱き締める。朝の通学路。
誰かに見られたらまずいのに。
それに、守るって、出久も言ってたな。
みんな過保護になりすぎやしないか？
『 俺は大丈夫だよ、怖くもない 』
そう笑かけたら勝己は少し表情を緩ませた。
とりあえず良かったと思う。
今回のことでかなりの心配をかけたのだろう。
本当に、ヒーロー志望なのに困らせてばっかりだ。
『 勝己は俺にとってのヒーローだよ 』
顔を顰めるその表情は嫌がっているものでは無い。
よかった、と安堵する。
顔が怖くて横暴で、怖がられがちだけど、本当は良い奴なのだ。
『 いつもありがとう 』
爆豪 「 当たり前だわ 」
ツンツン頭の此奴の髪の毛は、案外柔らかい。
トゲトゲな此奴の性格も、案外柔らかかったりする。
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ぺんぎん - 相澤先生オチで！ (2021年8月23日 11時) (
レス) id: 04afc39a92 (このIDを非表示/違反報告)
はなめ！ - はじめまして！いつもニヤニヤ拝見してます！とむらくん希望です！ (2020年8月24日 3時) (レス) id: 734111b835 (このIDを非表示/違反報告)
執事長 - 爆豪くんオチに一票です! (2020年8月5日 17時) (レス) id: e21c945c52 (このIDを非表示/違反報告)
1412 - わがままだけど、オーバーホールを登場させて欲しいです！ (2020年8月2日 0時) (レス) id: ab59a36fd7 (このIDを非表示/違反報告)
音 - こっそり死柄木に会いに行くみたいな(語彙力)なんかそういうやつとか?ですかね (2020年7月28日 23時) (レス) id: 981305fe40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コッティー | 作成日時：2020年3月30日 13時
