25. 欲しい ページ28
No side
死柄木 「 あ゛ー、腹が立つ…今この瞬間だってAはどっかの誰かにベタベタ触られてるかもしれない……あと少しだったのにｯ 」
暗闇の中、怒りを顕にしながら不機嫌そうに首を掻き毟る男が1人。
そして、そこにあるモニターに1人。
死柄木 「 あと少しでAは俺のものだったんだｯ、ずっと練りに練ってきた計画も台無しだ…！なぁ、先生、どうしたらいい…！？あんたは俺が願うことならなんでも手を貸してくれるだろ、？」
AFO 「 弔、まだ帰ってこないと決まったわけじゃない。君からの愛は彼の心の中に根深く残っているはずだからね…きっと、君を嫌ったり、忘れたりすることは無い 」
まるで駄々を捏ねる子供のように、一人の人間を欲しがる男。
それほどまでに執着しているのだ。彼の存在に。
死柄木 「 Aは絶対にこっちの人間だ…いつか絶対に、俺が一番に彼奴を愛してやれるとわかる…待ってろよ、A。また迎えに行ってやるから……」
歪んだ愛情は、止まることを知らないようだった。
変動 side
先生の腕の中で暫く過ごして、初めはかなり心臓が煩かったけど何とか落ち着いてきた。
きっと優しさでしているだけだ、やっぱり相澤先生はよく出来た先生だと思う。
相澤 「 死柄木から聞いた…彼奴は、お前の過去を使ったらしいな？」
その言葉に、思わず表情が固まる。
この人も、知っているんだ。
そりゃそうだ、世間を轟かせたあのニュース、プロヒーローである先生の耳に入らないわけが無い。
『ぁー、…それに関しては、俺も、悪いです…過去を作ったのは俺だし、』
自業自得だ。一生言われ続けてもおかしくない。
幸いクラスメイトは誰もこのことを知らないが。
相澤 「 お前は何も悪くない。あれは事故だ…それに、お前は被害者だろう 」
ずっと、今でも後悔している。
あの時個性を制御できなかったこと。
俺がもっとちゃんとしていたら、母を殺 すこともなかった。
あの時の声が、今でも耳について離れない。
俺を殴り続けた母さんの、助けを求める声。
ごめんなさい、と謝る声。
そのごめんなさいに、俺は同じ言葉で返すしかなかった。
どれだけ止まれと願っても止まることは無かった。
本当は、死んで欲しくなんてなかった。
相澤 「 …忘れろとは言わない。だがな、お前がいつまでも引き摺ることもないんだ。今はもう制御もできる。……お前は、ヒーローになるんだから、」
こんなに優しい言葉は俺には勿体ないくらいだ。
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ぺんぎん - 相澤先生オチで！ (2021年8月23日 11時) (
レス) id: 04afc39a92 (このIDを非表示/違反報告)
はなめ！ - はじめまして！いつもニヤニヤ拝見してます！とむらくん希望です！ (2020年8月24日 3時) (レス) id: 734111b835 (このIDを非表示/違反報告)
執事長 - 爆豪くんオチに一票です! (2020年8月5日 17時) (レス) id: e21c945c52 (このIDを非表示/違反報告)
1412 - わがままだけど、オーバーホールを登場させて欲しいです！ (2020年8月2日 0時) (レス) id: ab59a36fd7 (このIDを非表示/違反報告)
音 - こっそり死柄木に会いに行くみたいな(語彙力)なんかそういうやつとか?ですかね (2020年7月28日 23時) (レス) id: 981305fe40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：コッティー | 作成日時：2020年3月30日 13時
