ジュエル学園に転校してきた金田一耕助の孫娘！・・・part3 (ページ7)

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第89話ページ7

レオンside

『あ、お兄ちゃんからだ。はい？』

一《A、映写機のスイッチ入れてくれるか？》

『分かった。お願い。』

レオン「OK。」

俺がスイッチをつけると……
映写機は音を出しながらくるくると回り始めた。

一「……こうして運ばれてきた鍵は、自動的に、蔵沢先輩の死体へ向かう。」

俺達は黙って待っていると、映写室の外から、一さんの声が近づいてきた。
一さんの言っていたことが本当なら、今このフィルムによって鍵が運ばれているはずだ。
ドアを見ていると、鍵が見えたと同時にドアが開いて一達がやって来た。

『なるほどね。』

ニコラ「凄い！！」

剣持「おぉ……」

真壁「見えない、見えないっ！」

遊佐「…………」

真壁「一番ユルくなってる時計のベルトの中にフィルムが通ってる。」

蔵沢先輩に見立てた人形の時計の間を通っていたフィルムは、鍵で引っ掛かり、鍵だけが人形の手のひらに落ちた。

青騎士「こんな方法があったなんて……」

御影「なるほどな……」

一「蔵沢先輩のベルトがいつもとめている穴じゃなくて、一番外側の穴にユルユルに止めてあったのは、このフィルムを通すためだったんだ。」

一「実は、ポアロがこの謎を解くヒントをくれたんだ。」

真壁「ポアロが？」

一「部長。ポアロってラベンダーの匂いが大嫌いなんですよね？」

真壁「あぁ。」

一「あの時ポアロが吠えていた本当の理由は、鍵についていたラベンダーの匂いを嫌がっていたからなんだ。」

烈「そうかっ！」

遊佐「…………」

一「俺が部室の出入口にまいた芳香剤の匂いが、鍵についていたんだ。そのことに気づいて、バラバラだった出来事が、一つに繋がったんだ。」

『ねぇ……
どうして遊佐さんがそんなことをしたの？……蔵沢先輩達が…貴方に何をしたっていうの！？』

遊佐「……2年前、行方不明になった本多影行は……
私の実の兄よ。」