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夢主side
真理子「ちょっと邪魔。どいてよ。」
真理子ちゃんの声がして、足音が私の方に近づいてきた。
真理子「立花さん。」
すぐ側で名前を呼ばれ、彩ちゃんはそっちを向く。
真理子「あんた。」
真理子ちゃんはそう言ってから、チラッと美門くんの方を振り返り、声を潜めた。
真理子「前から、翼と話してたよね。」
見てたならわかるのにどうして聞いてくるんだろう。
彩ちゃんはものすごく嫌そうな顔をしていた。
彩「話してたけど……」
真理子ちゃんは前かがみになり、上半身をかたむけて、私たちの耳元に唇を寄せた。
真理子「あのマスクについて、翼に何か言ってたよね。外して、中見て、話してたもんね。」
よく見てるなあ。
真理子「何の話をしてた訳？なんでマスクをかけたのか、言ってた？」
その口調は憤然としていて、目には怒りが光っていた。
真理子「あいつ、顔隠そうとしてマスクしたんでしょ？校門待ちしてる女子のこと、軽蔑してんだよね。バカにしてわざと隠したんでしょ？」
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作者名：AYANE | 作成日時：2023年5月10日 17時
