大将、芸能界を辞めた金田一耕助の孫娘です。 (ページ22)

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No.21 ページ22

朝から状況が掴めなかった。
自分の部屋で寝ていたはずなのに、なぜか起きたら布団の横に主が寝ていた。
いや、寝ているのはいいんだよ、というか隣に寝てくれるとかむしろ本望というか……。

加州「これで風邪でも引いたら……」

なんで主が来たことに気付かなかったんだろうと、昨夜の自分を恨む。

貴方「んっ…清光？」

加「！！起きたんだ。おはよう、主。」

貴方「……おはよう。」

主は眠たそうに目を擦って起き上がると、キョトンとした。

貴方「なんで、お布団？」

加州「主、起こしてくれれば良かったのに。あれじゃ風邪引いちゃうよ？」

勿論、早起きした俺は……
主が布団の横で寝ているのを見た瞬間、あれこれ考えるよりも先に主を布団に寝かせた。

貴方「……でも、清光疲れているから……」

子犬のようにシュンと落ち込む主にこれ以上何も言えなかった。
そして何よりも、ボロボロな俺の姿を見ても気にかけてくれて、こうして心配してくれたのがすごく嬉しかった。

加州「俺の事考えてくれたんだ。主は優しいね、ありがとう。でも、今度からは起こしていいからね？」

貴方「うん、わかった。」

こんなに優しい子が主だなんて、本当幸せすぎるよ。