第１０８話-香港九龍財宝殺人事件- ページ9
ワン・ロンは九龍を裏切った……
あのダイヤはワンの息子たちが引き継ぐ、九龍の未来の為に埋め込まれたものだったらしい。
だがワンは20年前のあの日……
龍の目に埋め込まれたダイヤを取った。
九龍城跡の公園に来た一行は、あの龍の像の前に立った。
瀧川「アイビーさんはダイヤを探し当てて、本当の持ち主である九龍に返そうとしてただけなんだ。」
リー・バイロン「……俺が話すまでアイビーは知らなかった。ワンの本当の想いを。……財宝を売ったのは中国政府との駆け引きのため。核爆弾を買うためだったと。それを知ったアイビーは……
泣いた…しゃがみこんで、泣いてた。」
その時にアイビーは……
20年前にワンの奥さんに4人目の子がいたことを話したらしい。
瀧川「４人目……
君のことだ、ラン。」
ヤン・ラン「っ！？」
貴方「…………」
瀧川「ランが載ってる雑誌を見てすぐに気づいたよ。ランには母と同じ刺青があった……。母の刺青は九龍財宝の在り処を示してるって、話は俺も聞かされてたからな。……そんな厄介なものは隠し通してランには日本で幸せに暮らして欲しかったんだよ。」
瀧川さんは、複雑な表情のランを見つめて……
瀧川「ラン…すまない。俺がもっと早く兄だと名乗っていれば……」
ヤン・ラン「……そんな。」
一さんはキムさんの肩に手を置いて、リー刑事と瀧川さんを見た。
一「やっぱり貴方達は、ワン・ロンの息子たちだったんですね……」
リー刑事は、キムさんにそっと近づいて……
リー・バイロン「ロンドン…久しぶり。」
キム・ロンドン「お兄さん……」
瀧川「大きくなりやがって、見違えたよ。」
キム・ロンドン「……僕の、妹？」
その言葉に、ランは涙を流した。
ヤン・ラン「あたし…あたしなんてことを……」
第１０９話-香港九龍財宝殺人事件-→←第１０７話-香港九龍財宝殺人事件-
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：AYANE | 作成日時：2023年2月24日 22時
