49-香港九龍財宝殺人事件- ページ50
指を指したのは……
一「……お前だよ、美雪。」
ヤン・ラン「え……？」
車椅子に座ったままの美雪さんは、呆れた顔で笑った。
一「いや、キミは美雪じゃない……。包帯とか傷で誤魔化してるけど、本当は行方不明になってるはずのランだろ。」
貴方「…………」
一「キミは、最初から美雪が自分にそっくりだという事を知っていて代わりに香港に行かせるつもりでショーにも出たくないと言い出したんだろ？……シンを利用して美雪と入れ替わったキミはまず、チャンを殺すために動いた。パーティーの時、真っ先に俺たちを連れて会場に行き……
目立たないよう２つ残してあった花のグラスのうち自分が座ることで1つを消した。毒入りのグラス一つを残してね。」
貴方「…………」
一「計算通りチャンとシンの殺害に成功したキミは、最後のアイビー殺しに取り掛かった。昔の仲間が２人も殺されて焦ったアイビーが行動を起こすだろうと読んでいた。」
イエロー「じゃあ、ランさんがいなくなったあの時……
アイビーさんを拉致たんだもの？」
一「ああ……。俺たちが大澳に来るの待って、アイビーの首を切った。」
ランさんはフーと息を吐き、髪を耳にかきあげた。
ヤン・ラン「どうして分かったの、あたしがランだって？」
一「俺に対する……はじめって呼び方だよ。美雪は俺のことはじめだなんて呼ばない……」
貴方「本物の美雪お姉ちゃんは、�牋譴舛磴鶚瓩辰童討屬痢�」
ヤン・ラン「ふふっ…なるほどね。」
ランは観念したのか、鼻で笑った。
ヤン・ラン「そう…あたしがやったのよ。」
一「どうして殺した？」
ヤン・ラン「自分の母親がガソリンをかぶって、死ぬしかなかった。その瞬間目の当たりにしたら、キミだって同じことするでしょ？」
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作者名：AYANE | 作成日時：2023年1月3日 21時
