【ジュエルペットきら☆デコ】×【金田一少年の事件簿】 (ページ49)

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48-香港九龍財宝殺人事件- ページ49

瀧川「じゃ、それをどうやって持ち込んだんだ……。ホテルの入口は厳重に警戒されている。200ｍもあるワイヤーを持ち込むことなんて……」

貴方「ハンガーならどうですか？」

リー・バイロン「ハンガー……」

一「長いワイヤーを一筆書きの要領で沢山のハンガーの形にしていくんです。それで洋服もちゃんとかけて業者に持ち込んでもらうんだ。」

佐久間「た、確かにそれなら服の上から叩いてもわからない。」

一「ね？持ち込むことさえできたら、あとは隙を見て洋服を下ろして元のワイヤーの状態にして隠しておけばいい。すぐにトリックに使えるようにね。」

瀧川「仮にそんなマネができたとしても、使い終わったワイヤーはどう始末したんだ？事件のあとは大勢の警察がずっと警備を続けてたんだぞ？外に持ち出すことは不可能だ。」

一「ワイヤーならそのまま部屋に残されてましたよ？」

リー・バイロン「え？」

リー刑事はその言葉に顔を歪めた。
一さんは、ハンガーラックの下からワイヤーを取り出した。

リー・バイロン「これは……」

一「俺とAと烈達と一緒にさっき、ハンガーからワイヤーの状態に戻しておいたものです。」

ブルー「20分くらいかかったかな？」

瀧川「じゃあそれをどうやって犯行のあと元に戻したんだ。そもそも、ワイヤーを手で戻すなんて何時間かかる……」

一「手でいちいちやってればね。それを犯人はあっという間にやって退けた。A。」

Aは、水色のアイロンを手にとって……

一「暑いスチームをかける……。
たったそれだけのことでね。」

丸く束になったワイヤーにスチームをかけ始めた。
すると、みるみるうちにワイヤーはハンガーへと戻っていった。

リー・バイロン「……形状記憶合金。」

一「正解。」

リー刑事ははじめくんの推理に納得し、みんなの顔を見始めた。

リー・バイロン「いるのか……。この中にそんな大胆なトリックを仕込んだ毒龍が。」

一「ああ……チャン、シン、アイビーの3人を殺した真犯人、別名毒龍は…… お前だよ。」