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43-香港九龍財宝殺人事件- ページ44

目薬を指す佐木さんの方に近寄りながら呟く。

一「元に戻してたら朝までかかっちまう。」

佐木「え?」

一「ああ、いえ……」

テーブルに手を置いて腰掛けた一さん…と同時にバキッと嫌な音がした!?

一「うおっ!……わりぃ佐木…どうすっかなこれ……」

どうやらテーブルに置いていた竜二のメガネに乗ったらしい。
フレームが派手に変形している。

貴方「大丈夫だね?佐木くん。」

佐木「はい。大丈夫っすよ?」

慌てる様子もなく、ケロンとしている佐木くん。

貴方「お湯、ありますか?」

佐久間「ええ、あそこ……」

佐木さんは、皿に乗っていた果物を取った。
空になった皿にメガネを置いてそのメガネにお湯をかけた。
するとメガネはスッと元の形に戻った。

一「え……」

レッド、ピンク、グリーン「うわー……
なんで?」

ブルー「形状記憶合金!!?」

佐木「形状記憶合金のフレームなんだよ。曲がっても暖めてやれば…ほら、元通り。」

少し曇っているメガネをかける佐木さんに、はじめくんはバシッと勢い良く肩を叩いた。

一「佐木、デカした!……わかったぜ、真犯人がこのホテルから一歩も出ずにシンを殺したトリックが。」

イエロー「えっ?」

佐木「それじゃ先輩……」

一「ああ…謎はすべて解けた。」

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作者名:AYANE | 作成日時:2023年1月3日 21時

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