【ジュエルペットきら☆デコ】×【金田一少年の事件簿】 (ページ41)

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40-香港九龍財宝殺人事件- ページ41

再び現場へ戻った一さんと佐木の後を歩く。

佐木「先輩、逃げなくていいんすか？」

不安そうにカメラを握る佐木さん。
アイビーが倒れていた場所にはまだ少し血が残っていた。
目を開けたまま死んだアイビーの顔が再び脳裏を過ぎった。
グッと息を飲み、一さんの声に耳を傾ける。

一「この事件の犯人……
やっぱアイビーなのかな。」

佐木「それ以外にないでしょ。九龍財宝を独り占めするためにシンを使ってチャンのシャンパンに毒を盛らせて殺害。そのあと、金で雇った殺し屋にでもシンを殺させた。それからランさんを拉致して九龍財宝の在り処をつきとめてここに来た。……ところが、僕らに追い詰められて…逃げ場を失って……」

佐木さんは……
親指を自分の首に向けて勢い良く、左から右に流した。

一「んー……
原爆のこと知ってたのに？」

佐木「ま、まぁ……
原爆も使いようによっちゃダイヤより金になる。どっかのテロ国家ならきっと喜んで高値で買ってくれるんじゃないかな。」

ピンク「……そんなこと考えるような人には見えなかったよ？」

佐木「人は見た目じゃなから。」

貴方「でも……」

イエロー「どうしただもの？」

竜二の推理に一さんは、眉間にしわを寄せた。

一「ホントにそうかな……」

佐木「えっ……」

貴方「ねぇ、ブルー。アイビーさんがガラスを握ってあった右手に傷はあった？」

ブルー「えっ？……そういえば、なかった……」

一「俺もそこが気になっていた……。ザックリ喉を切ったのに力を入れたはずの右手に傷はなかった。」

佐木「あ……
そう言えば、ガラスを掴んだらても切れますよね？」

グリーン「そうだね。」

一さんは、眉に力を入れ、真相に一歩近づいたように言い放った。

一「○殺なんかじゃないよ……。アイビーは殺されたんだ。」

レッド「……えっ。」

一「……真犯人は別にいる。毒龍を名乗ってチャンやシンを殺し、美雪をあんな目に合わせた犯人がね。」

力強い瞳であたしを見つめてからフラッと入口の方に立った。

一「3人も殺して、何の関係もない美雪を巻き込んだ真犯人……
毒龍の正体は必ず俺が暴く。じっちゃんの名にかけて……」