15-香港九龍財宝殺人事件- ページ16
グリーンside
それからすぐ、公園で合流した。
一さんとAちゃんは、若干気まずい空気に包まれているけど……
今はそれどころじゃない。
一「なぁ、お前言ってたよな?九龍城で日本人の女の子が攫われるとかって。」
佐木「そういや…この公園ですけど……」
佐木は、ギュっとカメラを握りしめながらあたりを見渡す。
佐木「ここ、取り壊された九龍城の跡っすよ?」
一「ホントにここにあったのか?」
佐木「でーっかい、廃墟の塊みたいな……
城みたいな。」
貴方「もしかして……
あれ?」
佐木「そう!」
佐木さんの言葉を聞いてAは、ちょうど俺の真正面にある置物を指差した。
近づいてみると、佐木の言葉の通りまるで廃墟の塊…城のようだ。
佐木「犯罪の巣窟で警察の力も及ばない東洋の魔窟と呼ばれて……。まぁでも、取り壊されたのはもう20年も前ですけどね。」
そして、少し離れたところにある九匹の竜の銅像を見つける。
一「コイツはその名残ってところか……」
佐木「うわ……
この竜、目がくりぬかれてらぁ。」
佐木が一番端にある竜の目がくりぬかれているのに気づく。
そっとカメラを近づけ撮影する佐木。
貴方「ほ、ほんとだ……。なんか、不気味だね。」
ブルー「確かに……」
Aは、本当に怖いみたい。
佐木「お、こっちはイルカ……」
目がくりぬかれた竜の下にはピンクのイルカが……
一「…………」
九龍城が美雪の誘拐に関わっているのか分からないまま……
僕達は公園を彷徨う。
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作者名:AYANE | 作成日時:2023年1月3日 21時