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第57話「銀幕の殺人鬼」 ページ8

遊佐「だいたい私には蔵沢先輩たちを殺すなんて絶対不可能です。だってあの時、部室も映写室も密室だったんですよね?」
 
一「あぁ。確かにあの時部室も映写室も鍵がかかってた。でも君は、ある大胆なトリックを使って、蔵沢先輩を犯人に仕立てあげたのさ。
……よくこんなこと思い付いたよな。」

四葉「今から見せてやるます。」

葉月「鍵がかかって密室だったこの部屋にいながら、同じ密室だった、映写室の蔵沢先輩の手に、この鍵を送り込むところを。」

美雪「密室の部室から、密室の映写室まで鍵を送り込む?そんなの無理だよ。一ちゃん。」

遊佐「そうです!出来る訳ないですよ。」

四葉、葉月「そう言えるもの今のうちだよ?」

一「まぁ、待ってよ。このトリックの最大のポイントは、蔵沢先輩が死んだときに見てたた思われる映画、殺人鬼スコーピオンだ。そもそも、蔵沢先輩が映画を見ている状態で殺された理由は、二つある。一つは、蔵沢先輩の遺言を使って、遺書変わりの犯行声明をさせ、事件を締めくくること。そしてもう一つはフィルムを映写機にかけるという行為そのものだ。二重密室を作る上で、必要不可欠だったからさ。」

美雪「どういうこと?」

一「皆。ちょっと待ってて。」

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作者名:AYANE | 作成日時:2022年9月25日 20時

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