97時間目 ページ18
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「理事長、あなたの意向通り……A組成績の底上げに着手しました。これでご満足ですか？」
「浅野君、必要なのは結果だよ。実際にトップを独占しなくちゃ良い報告とは言えないな。」
理事長室だけ次元が違うかのような、ピリついた空気。そこで話すのは浅野學峯と浅野学秀。親子であるはずの2人のだが、とてもそうは見えない雰囲気。それでも学秀はサッカーボールと戯れながら、話を続ける。
「…何故そこまでこだわるのか分かりませんね。秀華にA組に戻ることを拒まれたのが気に入りませんか？」
「まさか。」
「そうでなくても、確かにE組の成績は上がっていますが、所詮限界がある。僕らに本気で及ぶとは思えません。秀華の指導力も中々だと思いますがね…。」
「私が君に教えたいのはそこだよ浅野君。」
学秀がE組を見下したように言うと、生徒の気づきに少し嬉しそうにしながら理事長は話し始めた。
弱者と強者は簡単にひっくり返る。強者でいつづけることこそ、最も大変なことである、と。
「…そうだな、A組全員がトップ50に入り、5教科全てでA組が1位を独占するのが合格ラインだ。」
「……ではこうしましょう理事長。僕の力でその条件をクリアしましょう。そしたら、生徒ではなく息子としてふたつおねだりをしたいのですが。」
学秀の言葉に、理事長は少し怪訝そうな顔をして聞き返す。そんな彼に、学秀はサッカーボールを勢いよく蹴りこむが、片手で受け止められる。それくらいは当然のように2人は話を続ける。
「ひとつは秀華をA組に強制的に連れ戻すこと。もうひとつは、貴方……E組のことで何か隠していませんか？」
「!!」
「どうもそんな気がしてならない。あなたのE組への介入は今年度に入って些か度が過ぎる。まさかとは思いますが、教育業以外にヤバいことに手を出してらっしゃるとか？」
全てを見透かすかのような目をして、学秀は理事長を見る。不審者の情報についても彼は並べるが、黄色い巨大タコの目撃情報など殺せんせー以外にありえない。流石の理事長も国家機密のくせに、と呆れる。
「知ってどうする？ネタにして私を支配でもする気かい？」
「当然でしょう。全て支配しろと教えたのはあなたですよ。」
「流石は最も長く教えてきた生徒だよ。…浅野さんの方は、少し違っていたようだけれどね。」
挑発するように放った理事長の言葉に、思わず学秀は顔を顰める。同じようにE組に固執する秀華の姿を思い出しながら。
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ざくろ(プロフ) - ちひろさん» ありがとうございます!!テストが終わりがけに入ったのでどんどん更新していきたいと思っています!!まぁその後に実習があるのでまた更新頻度が落ちると思いますが……笑これからもよろしくお願いします!! (2021年1月28日 14時) (
レス) id: d0e69d8f04 (このIDを非表示/違反報告)
ちひろ(プロフ) - とっても好きです！寝る前に読んで興奮して寝付けないこととかよくあります笑更新がんばってください！ (2021年1月28日 0時) (レス) id: 5d58b6b877 (このIDを非表示/違反報告)
明里(プロフ) - 私生活大事ですので 大丈夫ですよ こちらこそ宜しくお願いしますね (2021年1月26日 1時) (レス) id: b6d4b9ddc0 (このIDを非表示/違反報告)
ざくろ(プロフ) - 明里さん» ありがとうございます！不定期な更新になると思いますが、これからもよろしくおねがいします (2021年1月26日 1時) (レス) id: d0e69d8f04 (このIDを非表示/違反報告)
明里(プロフ) - 去年から見ております なかなかコメントせずすみません 業や浅野さんがお気に入りです 続き楽しみにしております (2021年1月25日 22時) (レス) id: b6d4b9ddc0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ざくろ x他1人 | 作成日時：2021年1月15日 2時
