323時間目 ページ4
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｢まーなんとか一件落着ってところだな。｣
｢ヌルフフ、卒業までになお進展してほしいですねぇ。｣
仲直り(？)をした2人をみて笑顔になる面々。秀華もほっとしたような顔をして、2人の話を遠巻きに見ていた人物の方を振り向いた。
カエデちゃん、どうしたのかしら。
スイーツ好きなことも相まって、秀華は彼女はクラス全員に配ると言っていた矢田や倉橋のように盛り上がると思っていた。秀華が茅野に声をかけようとした時、それより早く赤と黄色の悪魔が彼女に話しかけた。カルマと中村である。
｢……もぅ…。｣
よからぬ事を企んでいるであろう2人の姿にため息をついて、秀華はクラス全員分用意したココアクッキーを配り始めた。
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その日の授業を全て終えて、時は放課後。秀華は荷物はE組の教室に置いたまま、少し大きな紙袋と小さめの紙袋の2つを持って山道を小走りで駆け下りていた。
｢…ふぅ。｣
山道を降りきって、ﾄｯ…と静かに本校舎の校庭に着地する。
本校舎の最上階の廊下の突き当たり。その教室まで秀華は足を進め、扉をノックした。中からどうぞ、と声がして扉を開ければそこに居たのは、学秀を始めとした
椚ヶ丘中学校生徒会はもう引退済みで、下級生へと引き継がれた。今日は最後の引き継ぎの日で、生徒会室に置いていた私物などを彼らは取りに来ていた。
｢秀華！｣
｢学秀…蓮たちも皆いるわね。良かった。｣
｢どうかしたのかい？｣
秀華の突然の訪問に学秀や榊原は顔を明るくして彼女に駆け寄った。藤井や瀬尾、彼らに付いてきたのか小山と荒木も生徒会室に居た。
｢これ、バレンタインに。｣
｢えっ…いいのかい?!｣
｢皆で食べて。そのつもりで作ったの。｣
｢作っ…?!｣
秀華は優しく微笑んで、榊原に大きな紙袋を手渡した。中を除けばクッキー缶とパウンド型のガトーショコラ。その完成度に思わず藤井が感心する。
用はそれだけだから、と去っていこうとする秀華の手に残った小さな紙袋を見て、学秀が彼女を引き止めた。
｢…それは？｣
｢あぁ、これ？中身は貴方たちのと同じよ。｣
｢そうじゃない。誰にだ。｣
｢…ふふ、ヤキモチ？心配しないでも、
｢！ そうか…。｣
嬉しそうに、それでいて照れくさそうに秀華は笑う。学秀は、それを見て優しく微笑んだ。
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LUNA(プロフ) - 面白かったです！更新楽しみに待ってますね！ (2022年1月23日 0時) (
レス) @page18 id: 255ed81601 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 続きはどこで見れますか？ (2021年12月23日 1時) (レス) id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
あやっち - この作品の続きのタイトルは何ですか？ (2021年11月14日 16時) (レス) id: ad4fac1b86 (このIDを非表示/違反報告)
もものはな(プロフ) - とても面白くて一気に読み進めてしてしまいました笑更新楽しみに待ってます！ (2021年8月26日 18時) (レス) id: 1e90973d0b (このIDを非表示/違反報告)
ざくろ(プロフ) - あいすさん» ありがとうございます！！なかなか更新できませんが、少しずつ進めていきたいと思います。 (2021年8月11日 18時) (レス) id: 026437a4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ざくろ x他1人 | 作成日時：2021年4月6日 1時
