332時間目 ページ13
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「あぁ、楽しかった！」
満面の笑みでそうこぼす秀華。そんな彼女と職員室で対面するのは殺せんせー。
今日は最後の進路相談。生徒たち全員が、将来何になりたいかを殺せんせーに告げる。茅野や杉野、カルマも寺坂も…皆が殺せんせーになりたいものを告げてから帰っていく。
「このクラスで過ごせたことは一生の思い出です、殺せんせー。」
「君は…とてもよく笑うようになりましたね。」
「…クラス皆でテストで上位を狙うこと。ハプニングもあったけど楽しかった修学旅行。とってもユニークで素敵な転校生。友達の為に球技大会で計画を練り上げたこと。南の島で殺せんせーを追い込んだ暗殺計画。夏祭りやわかばパークでの出来事。学園祭、先生を主役にした演劇発表会。宇宙船ジャックに卒アル写真の為に1日で30ヶ国旅行。
どれも普通なら出来ない体験です。この経験は私の世界を幾度となく変え、仲間との絆を深め、私自身…沢山の刺激を得られました。」
懐かしむようにそう告げた秀華は、ｽﾝ…と静かに鼻を鳴らす。改めて殺せんせーを見た彼女の藤色の瞳は、いつもよりも潤んでいた。
「私の才能を見つけ、伸ばし、磨いてくれた。私はその才能を活かして…次は私が他の子供達を伸ばしていきたい。」
「ええ、君ならきっとできます。」
「私は…塾を開きます…!! …私も生徒も楽しんで力を伸ばせるような…そんな塾を…!!」
殺せんせーの顔に、赤い二重丸が浮かび上がる。それを見て秀華は再び、笑顔を咲かせて殺せんせーに一礼すると職員室を出ていった。
荷物を持って外に出れば、珍しい顔を見て目を見開く。
「…理事長先生…。」
「今日は父として…。殺せんせーから進路相談をすると連絡があったのでね。」
「!!」
そう言う學峯の顔は、家で見る父の顔をしていた。
「…気になりますか？」
「もちろん。大事な娘の夢だ。」
「ふふ。」
「何かおかしいかい？」
「いいえ！」
ｸｽｸｽと笑って、學峯の隣に並ぶ秀華。2人は並んで歩き出す。どこにでもいる親子のように。その様子を窓から見て、うんうん、と殺せんせーは頷いていた。そんな様子に気づいた秀華は、大きく殺せんせーに手を振る。
「…秀華。」
「なんですか？」
「今日、君を家まで送ったらまた学校に戻らないといけないから…母さんと学秀を頼むよ。」
「…？ええ…それは、もちろん。」
學峯の様子に、ほんの少しの違和感を感じて…秀華は帰路についた。
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LUNA(プロフ) - 面白かったです！更新楽しみに待ってますね！ (2022年1月23日 0時) (
レス) @page18 id: 255ed81601 (このIDを非表示/違反報告)
えと(プロフ) - 続きはどこで見れますか？ (2021年12月23日 1時) (レス) id: ee7dad60ab (このIDを非表示/違反報告)
あやっち - この作品の続きのタイトルは何ですか？ (2021年11月14日 16時) (レス) id: ad4fac1b86 (このIDを非表示/違反報告)
もものはな(プロフ) - とても面白くて一気に読み進めてしてしまいました笑更新楽しみに待ってます！ (2021年8月26日 18時) (レス) id: 1e90973d0b (このIDを非表示/違反報告)
ざくろ(プロフ) - あいすさん» ありがとうございます！！なかなか更新できませんが、少しずつ進めていきたいと思います。 (2021年8月11日 18時) (レス) id: 026437a4b4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ざくろ x他1人 | 作成日時：2021年4月6日 1時
