5時間目 ページ7
．
「8方向からナイフを正しく振れるように!!どんな体勢でもバランスを崩さない!!」
殺せんせーに代わって今日から体育を受け持つことになった烏間惟臣。防衛省の特務部から派遣された男だ。
体育では殺せんせー暗殺のためのスキルを磨くことになる。こんな授業に意味があるのかと問う前原を磯貝と組ませ、自身にナイフを当てられたら授業は終わりでいいと言ったが、2人分のナイフを余裕で捌ききって授業の意味を証明して見せた。優秀な男であることは誰もが理解出来ただろう。
「烏間先生、ちょっと怖いけどカッコイイよね。」
「ねー！ナイフ当てたらよしよししてくれんのかな〜？」
ルックスも申し分ない烏間に対して女子が好印象を抱くのも無理はない。それに対して嫉妬している殺せんせーの器の狭いこと。
「浅野さんもやっぱり烏間先生みたいな人はカッコイイって思う？」
「えっ？」
教室に戻ろうとしている秀華に声をかけたのは茅野だった。暗殺を依頼されているとはいえ、中学3年生なのだから恋バナのひとつも飛び交うものだ。
「そうね、顔の好みとかはよく分からないけど、背も高くて頼もしい人は好きかな。」
「へ〜、浅野さんはそうい人がタイプなんだ！」
「あまりそういう話はしないから、よく分からないけどね。」
茅野とそんな話をしながら教室に戻ろうとしていた時だ。ｻﾞｻﾞｻﾞ…と急に風が強くなる。なびく髪を押さえて、校舎の方を向いた時だ。秀華の目には眩しいくらいの赤色が飛びこんできた。
「カルマくん…帰って来たんだ。」
「よー、渚くん久しぶり。」
2人の前を歩いていた渚がそう呟くと、カルマくんと呼ばれた少年は校庭へと降りてきた。赤羽業、赤髪という派手な風貌をした少年だ。
そんな彼と秀華の目が合う。
「あれが例の殺せんせー？ほんとにタコみたいだ。それに珍しい奴が居るね。」
「…赤羽くん。」
2人の間に少しだけﾋﾟﾘｯ…とした空気が流れたのも束の間。殺せんせーの声でその空気は消えた。
「赤羽業くん…ですね。今日が停学明けと聞いていました。初日から遅刻はいけませんねぇ。」
「あはは、生活リズム戻らなくて…。下の名前で気安く呼んでよ。とりあえずよろしく先生。」
「こちらこそ。楽しい1年にしていきましょう。」
カルマが握手を求めるように手を差し出す。それに応じた殺せんせーがカルマの手を握った瞬間、ﾄﾞﾛｫ…と殺せんせーの触手は溶けた。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 554人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「暗殺教室」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ざくろ(プロフ) - ユイさん» コメントありがとうございます!!確かに2番ですね!!!素で間違えてました!!!ご指摘ありがとうございますm(_ _)m (2021年3月16日 6時) (
レス) id: d0e69d8f04 (このIDを非表示/違反報告)
ユイ(プロフ) - 最近読み始め、すごく楽しく読ませていただいています。ふと気になったのですが、出席番号は2番が正しいのでは？と思いました。まだ読んでる途中なので何か別の理由があって1番にしているのであればすみません。作品楽しく読ませていただいています！ (2021年3月16日 4時) (レス) id: 2946381aea (このIDを非表示/違反報告)
ざくろ(プロフ) - プロテインさん» ありがとうございます(*^^*)暗殺教室はとても好きな作品なので更新頑張って行きたいです (2020年10月22日 22時) (レス) id: fa9a4862ad (このIDを非表示/違反報告)
プロテイン - 質が高くて、キャラとの絡ませ方がお上手で、続きがとても気になります( ≧Д≦) (2020年10月22日 19時) (レス) id: 038dc633ea (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ざくろ x他1人 | 作成日時：2020年10月19日 2時
