12.疑うことを辞めたから ページ12
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メロンパンに執着するようになったのは、きっと加藤先生に頼まれて、初めて生徒会室に入ったあの日。
『······待って！』と冷たい指先が触れた、あの直後。
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キーンコーンカーンコーン···
時が止まったような二人の世界に割って入ったのは、チャイムの音。
鳴り終わると同時に、二人は動き出した。
翔『ごめん···、お昼まだだよね』
『えっと、』
予想してなかった言葉に返事もぎこちなくて
それでもやっとの思いで紡いだ結果がこれだった。
翔『メロンパンしかないけどいい？』
『でも授業が···』
授業が始まった今。ご飯を食べられる場所なんてココくらいしかなくて
もし私が残ってしまえば、先輩も授業に出れなくなる。
申し訳なくて、そのメロンパンを受け取らない私に
翔『俺ね、真面目じゃないんだよ』
眉を下げて先輩は言った。
翔『授業も何回もサボってる(笑)』
自慢することじゃないけどね、と自嘲する。
だから、と半ば強引にメロンパンを握らせて先輩は満足げに席に座ったから
私もソファーの端に座ってメロンパンの袋を開けた。
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翔『そうだ、名前。······聞いていい？』
メロンパンを半分くらい食べた頃、あ！と先輩が顔を上げた。
『百瀬···』
翔『······百瀬？』
下の名前を言う前に声が被さって、ん？と思って先輩の顔を見てみた。
『先輩···？』
翔『······あ、ううん。何でもない』
とても複雑そうな顔をしていた。
何かを考えてるような。
翔『このことは、二人の秘密ね』
何があったのか、何を考えていたのか。
気になったけど、先輩の言った“秘密”に心が満たされた私は深く聞くことも疑うこともしなかった。
気のせいだと完結させてしまった。
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あいうえお - 綾華が誰かとても気になります！続編読みたいです！ (2017年3月28日 23時) (
レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
とあ(プロフ) - 続編読みたいです！！ (2017年2月26日 10時) (レス) id: a8b19414ce (このIDを非表示/違反報告)
萩(プロフ) - いろえんぴつさん» 遅くなってすみません。青い鳥の申請を承認させていただきました(･∀･)3月以降には活動できると思うのでどうぞよろしくお願いします(*´`) (2017年2月12日 0時) (レス) id: 759fad8674 (このIDを非表示/違反報告)
綾乃。(プロフ) - 続編ぜひお願いします (2017年2月7日 5時) (レス) id: e39e53f82d (このIDを非表示/違反報告)
いろえんぴつ(プロフ) - 初めまして！ いろえんぴつ と申します(｀･ω･ ´) 綾華、、誰なのかとても気になります( ･´ｰ･｀)ので、続編を希望します！ それと。青い鳥さんの方もフォローさせていただきます＼(^o^)／ 二宮さんの新作も面白かったです〜！マイペースに更新頑張って下さい☆ (2017年2月5日 14時) (レス) id: 5465b9f03e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：萩 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2017年1月3日 2時
