教育する ページ24
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新しい刀の教育係を押し付けられた。
明石国行と亀甲貞宗の二振りだ。
「先に蛍に会わせてくれまへんかぁ?」
「向こうの建物が手合わせをする場所、馬の世話をする場所だ」
「無視とか興奮するね…!!」
……気分の差が激しい二振りだ。
そう思いながらこの本丸を案内する。やる気のない明石と頬を紅潮させ楽しそうな亀甲は対照的だ。
すると二振りがひとつの部屋の前で止まった。
「なんですかぁここ」
その明石の言葉で俺はその部屋のドアを勢いよく開けた。
「掲示板だ」
この部屋は今までの暮らしのことを書き綴っている。壁一面が黒板と言うものになっており、好きなときに好きなものを書いて、貼れる場所。
主が一週間に一回食べたいものをリクエストしたりする。
他にも、その日の苛立ちや出来事を俳句にして書き記してる者もいる。
棚のなかには写真閉じがたくさん入っておりかめら、なども自由に使ってよくなっている。今は誰かが使っているみたいだな。
「わぁ、すごいね!」
「ここはええですな」
二振りも気に入ったようで写真をペラペラ捲っている。
あまり時間ないから急ぐぞ。
「ここが主の部屋だ。ここでは執務と寝ることしかしない。学校から帰ってきたら書類を整理して大広間に行く」
少し覗いてみたが主はいなかった。
「ここは図書室。主がテスト前や政府のやつが来たときに使う部屋だ」
他にも、たくさんの書物やびでお、があり時折ここで寝るやつもたくさんいる。
書物の量は結構多く他の刀剣男士についての記録が書かれているものもある。
実は少し細工があり、他の部屋につなげれるがそれはまた別の機会でいい。
「他に気になるものはないか」
「蛍はどこですの」
「僕の身内って、いるの?」
「蛍丸は馬と接している。貞宗派は太鼓鐘が新しく、物吉が古参だ。そろそろ広間に行くか」
そよそよと暖かな風と共にそう言うも二振りは庭の方へ目を侍らせた。
その視線の先には大きな桜の木とその枝に乗っかる一匹の黒猫。
その黒猫は本丸で面倒を見ている訳ではなく突然現れ突然消える不思議な猫だ。
固まって動かない二振り。黒猫がしっぽを動かすと縛りが解けた様に動く。
もう一度黒猫の方に目をやるともうそこにはいなかった。
「行くぞ」
合格らしい。
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凪沙(プロフ) - 湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き!!!さん» コメントありがとうございます(*´∀`)面白い作品を作るのですごーく気長にお待ちください(*≧∀≦*) (2018年1月21日 21時) (レス) id: f3ad1d08de (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き!!! - 迚面白いです!更新されるのを気長に待って居ります!ではまた!さようなら! (2018年1月5日 18時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - 宙蘭さん» おお!それはなんと、宣伝した甲斐があった((←わかりました!!両方とも応援してもらいながら更新頑張ります!!!← (2017年1月4日 7時) (レス) id: 6990a14325 (このIDを非表示/違反報告)
宙蘭(プロフ) - 可愛い子には飴と…から来ました!面白かったです!両方とも応援してます!更新頑張って下さい! (2017年1月3日 22時) (レス) id: 1e4db32e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛月 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月2日 16時