メンタル ページ16
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「先輩?」
「…なんでもない……ごめんね突然」
ヘラっと、笑って涙を拭いて早足で進む先輩。きっと、相笠先輩の事が心配なんだろう。
相笠先輩って、本当はどんな人なんだろう。ふと、そう思った。
皆から親しまれて愛されて、あんなに笑顔で居られるなんて凄すぎる。
及川さんだって辛そうにしてることだってある。けど、バレーをしているとそれはなくなる。
バレーが好きだから。じゃあ、相笠先輩は?
相笠先輩が好きでそれに打ち込めるモノって?必死になるものって?
爆発するくらい溜め込んでいるストレスは、草木先輩だけで、受け止めることが出来るのか?
もし、受け止めることが出来ないなら、残ったそれは何処にある?
何処に行く?
side夭葉
「分かったわ。すぐにお願い」
携帯を切って椅子に腰を沈める。チラッと雛さんが寝ているベットに目をやる。
顔色はお世辞でも良いとは言えない。過労が見える。寝不足だけならいいけど。
溜め込んでしまう傾向がある彼女には心を許している人なんて極僅か。そりゃ、刀剣男士たちには心を許しているけど、現世の話なんてしてもし神隠しなんてされたら…。
考えただけでも頭が痛む。そんなこと、されてはならない。絶対に。
「姉さん!」
「計、煩いわよ。雛さん寝てるんだから」
「……ごめん」
ショボくれている計に手刀を入れる。すると痛そうに頭を擦りながらこちらを睨んでくるが怖くもなんともない。
「…ん……計?」
「雛!」
計は目が覚めたばかりの雛さんの元へ走っていたが雛さんに
「すとっぷ!」
と、止められた。あ、これは説教が始まるわ。
「ねぇ、計。アンタバカだろ」
と言うか愚痴が始まってしまった。こうなると雛さんの気がすむまで終わらない。そんなことはよそでやってもらいたい。
「バカじゃない」
「ばかじゃああ!!」
「雛さん。あなた病み上がりなんだからおとなしくしててください」
パシッと持っていた書類で雛さんの頭を叩く。するとぐっと口を閉じ、こちらを睨む。
「てか、私倒れたの、か」
「えぇ。バカですか貴方は」
溜め込み過ぎですよ。と言うも雛さんはストレッチをする。
「ちょっ、何してるの雛」
「んー?もうちょっと体力つけなきゃねーって」
笑顔を浮かべて雛さんは言う。私たちはどううてもその無邪気な笑顔に絆されてしまう。
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凪沙(プロフ) - 湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き!!!さん» コメントありがとうございます(*´∀`)面白い作品を作るのですごーく気長にお待ちください(*≧∀≦*) (2018年1月21日 21時) (レス) id: f3ad1d08de (このIDを非表示/違反報告)
湖@清光可愛い鯰尾君可愛い亀ちゃん大好き!!! - 迚面白いです!更新されるのを気長に待って居ります!ではまた!さようなら! (2018年1月5日 18時) (レス) id: 073b3b6cdc (このIDを非表示/違反報告)
凪沙(プロフ) - 宙蘭さん» おお!それはなんと、宣伝した甲斐があった((←わかりました!!両方とも応援してもらいながら更新頑張ります!!!← (2017年1月4日 7時) (レス) id: 6990a14325 (このIDを非表示/違反報告)
宙蘭(プロフ) - 可愛い子には飴と…から来ました!面白かったです!両方とも応援してます!更新頑張って下さい! (2017年1月3日 22時) (レス) id: 1e4db32e5d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:雛月 | 作者ホームページ:
作成日時:2017年1月2日 16時