鬱の本気 ut ページ43
鬱「トン氏居るー？」
トン「お、なんや？」
鬱「資料のまとめと、戦略考えてきたで〜ここ置いとくな！」
トン「お、おぉ。」
トントンに資料を渡したから大丈夫だ。
今回は特に重大な任務。失敗は許されないからな。
書記長室から出て暫く歩いていると、大きなガラス窓の場所に着いた。
鬱「懐かしい…」
そういえば、ここでオスマンと師匠と俺で夕陽を見たんだっけ。これは俺が想いを込めて作った所で、マンちゃんにバラされそうになって焦ったんだっけな。
懐かしさからなのか視界がぼやけてきた。
あぁまたか。止まれ止まれ。
「凄いですね…幻想的、というか」
師匠が言ってくれたあの言葉。俺はそれだけでも心が踊った。けれど、もう楽しく笑いあったり、夜に電話をかけるようなことは無い。
鬱「確かに、俺、女々しいなぁ」
もしかしたら、今俺の前に現れてあの笑みを見せてくれるかもしれない。
もしかしたら、今日の夜は電話がかかってくるかもしれない。
もしかしたら。もし。なんて言葉ばかりを並べたって意味無いことも分かってる。
それでもほんの少しの希望を抱いている俺は、なんと女々しいんだろう。
マンちゃんの言う通り、俺は女々しい奴だ。
鬱「あーあ……ええ、か。自室戻ろ。」
1人で立ち止まって喋り続けるのも可笑しいものだ。
俺は止まっていた足を動かし、自室へ戻った。
吹き抜けてくる風に、刺すような冷たさを感じた。
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掛け軸(プロフ) - 嶺緒さん» 気づくのが遅くなってしまいすみません。面白いと言って貰えると、こちらとしても嬉しい限りです。コメントありがとうございました！ (2019年1月6日 14時) (
レス) id: c19dec969c (このIDを非表示/違反報告)
嶺緒(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白い作品でした…！！次回も楽しみにしています！ (2019年1月5日 17時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：掛け軸 | 作成日時：2018年11月10日 18時
