泣きはらす ut ページ38
拭っても拭ってもポロポロでてくるそれは、言わば海のようで。
昔も泣き虫ではあったが、こんなに泣くことは無かった。
泣きやめって言ってんのに、俺の体は言うことを聞かず、ずっと流している。
こんなんメンバーに見られたら、と思っていたのも束の間。
ゾム「大先生起きた、か…」
コネ「おいゾム急に止まんなや！！後ろつっかえるやんけ……大先生？」
救いというべきか。全員は来ておらず、ゾム、コネシマ、ペ神しか居なかった。
けれど、泣きじゃくっている場面を見られたのにはかわりがない。
あーあ、泣きたい。いや、泣いてんのか。
ゾム「はぁぁ…大先生ほれティッシュ。」
コネ「え！？ちょ大先生泣いてるやん！？どうしてんおい！？」
しん「あらまぁ」
ゾムとペ神は察してるのか冷静に対処してくれる。
真ん中のやつは反応が大きすぎてしんどいので無視。
ゾムからティッシュを受け取ると、鼻水をかんだ。鼻水は止んでも涙だけは止まらない。
ゾム「大先生お前…顔酷いなw」
鬱「うるっっさいねん！！！俺だって好きでこんな顔なってるんとちゃうわぁぁぁあぁぁ」
コネ「ちょっ、だから大先生どうしてん！？」
焦ってバタバタするコネシマを他所に、ゾムは少し微笑んだ。戦闘の時とは人が違うような優しい笑顔で。
ゾム「ええやん。後悔は、してるか。でもちゃんと言えたやん。結果はどうであれな。」
そうだ。
言ったんだ、俺は。
結果はだめだったけれど。
師匠が幸せなら、彼女が幸せなら。
俺はその肥料にでもなろう。
他の奴と居た方が、こんなクズよりかは何千とましだ。
鬱「あぁ、せやな！」
後悔はある。
悔しさもある。
でも、彼女が笑える日々を過ごせるなら。
俺もゾムさんに向かって同じ笑顔で返すと、煩いシッマがまた騒ぎ出した。
コネ「ちょ俺も混ぜろや！！」
鬱「お前はええねん！しんみりした雰囲気読み取れんのか！！！」
コネ「読み取れますけどなにか！？」
鬱「黙れコネビッチウンコ!!!!!!」
コネ「コネビッチウンコフスキーですぅ!!!!!!!!!」
そこからは毎度の如く言い合い。
俺は、シッマとの言い合いで、医務室から音も立てず静かに出て行くゾムには気づかなかった。
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掛け軸(プロフ) - 嶺緒さん» 気づくのが遅くなってしまいすみません。面白いと言って貰えると、こちらとしても嬉しい限りです。コメントありがとうございました！ (2019年1月6日 14時) (
レス) id: c19dec969c (このIDを非表示/違反報告)
嶺緒(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白い作品でした…！！次回も楽しみにしています！ (2019年1月5日 17時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：掛け軸 | 作成日時：2018年11月10日 18時
