シュークリーム ut ページ2
鬱「はぁぁぁ〜〜…まじで最悪やわ…」
やっほー鬱だよ。ってそんな事言えるテンションではない。
俺は今城下町に出ている。何故ならとある甘味大好きな総統に脅されたからだ。
「トントンにまた女と遊んできた事がバラされたくないなら、大人しくシュークリーム買ってこい。」
なんて残虐な言葉を受けた。
だから仕方なく太陽が燦々と照りつけるこの日中に歩いている。
ショーウィンドウに映る俺は名を体で表したように鬱オーラを放ち、よれよれのスーツを着て猫背になっていた。
はっ。笑けてくるわ。
そんな自分を嘲笑っていると、ようやくお目当てのシュークリーム屋に着いた。
鬱「うっわきっつ。」
正に女の子という店。こんなよれよれのスーツを着た成人男性(おっさん)が普通は入店しにくい。
まじかよ…と内心甘味大好きばか総統の事に腹を立てながら、意を決して中へ入る。
店員「いらっしゃいませー。あ、鬱様ですか！ではまたアレですかね？」
鬱「あーそうそう！お願いするわー」
此処に来るのは初めてではない。
毎回毎回いいように使われ、もう6回目くらいだ。
あ、そういえば俺は一応この我々国の幹部なんだ。
だから街に下りても以外と優遇されたりする。
そういうのは幹部の特権だよな。
店員「すみませんお待たせしました！シュークリーム20個入りです！」
鬱「おーありがとうな」
20個だから流石に重みがある。どんだけ食うんだよ…
さて、この女性特有の空気から早く離脱しよう。
そう思い早足で店を過ぎ去ろうとすると、いつもは話しかけてこない店員さんに止められた。
店員「あ、そうだ！鬱様と同じネックレスをした方が先程来店されましたよー珍しいですよね！そのネックレス」
鬱「……ど…」
店員「え？」
鬱「その人どこいった！？」
店員「えっと、その角を左に…」
ドアを乱暴に閉め、これ以上に無いくらいに走った。もしかしたら、居るかもしれない。そんな淡い期待を抱いて角を曲がる。
でも、やっぱり行き交う人は誰もそんなもの付けて居なくて、息切れた俺は膝に手を付いて肩で呼吸する。
いや諦めたらあかんやろ
額に通う汗を拭い、また走り出した。
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掛け軸(プロフ) - 嶺緒さん» 気づくのが遅くなってしまいすみません。面白いと言って貰えると、こちらとしても嬉しい限りです。コメントありがとうございました！ (2019年1月6日 14時) (
レス) id: c19dec969c (このIDを非表示/違反報告)
嶺緒(プロフ) - 完結おめでとうございます！とても面白い作品でした…！！次回も楽しみにしています！ (2019年1月5日 17時) (レス) id: 27af552c6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：掛け軸 | 作成日時：2018年11月10日 18時
