あの日俺達がみた影は時間遡行軍最強のツンデレ剣姫だった。参 (ページ34)

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汚らわしい血。ページ34

そのナイフを男達は

Aを押さえつけて

Aの太ももに刺した。

『うぐぁっ……』

どくどくと流れ出す自分の血、頑丈に押さえつけられて口の中に土が入る。

「気持ちいだろ？化け物さん。

もっともっと気持ちよくしてやるよ。」

「忌々しい汚れた血流してんじゃねーよ。」

男達から浴びる罵声と刺さるナイフ。

精神的にも肉体的にもくる拷問だ。

次に刺されたのは背中。

数本のナイフが一気に刺さる。

『っ……ぁー』

痛い。

怖い。

普通の傷なら回復はすぐなのだがここまで酷い傷は受けたことがなく

身体中が悲鳴をあげる。

つばと一緒に口から吐き出される土と血。

ここで本当に終わってしまうかもしれない。

化け物と言っても所詮甲冑から生まれた身。

壊れる時は来る。

次々にナイフは容赦なくAを刺して行って数分たった後、飽きたのか

「今日はこのくらいにしといてやるよ。おひめさま。」

「明日も楽しみにしとけよ。」

「鉛のスプリンクラーとかいいんじゃないか？」

「お前天才か！」

卑屈で嘲笑うような笑い方をして男達は去っていく。

怖い。

痛い。

それでもここで生きていくと誓った。

覚悟を持ってここまで来た。

とめどなく溢れる血。

会いたい。

また、また会いたい。

助けて

助けて

薄れゆく意識の中でAはそう願った。

胸にある御守りが光ってることを知らずに。