探偵事務所“AmBitious”【3】

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あの日から1週間、遂に施設が閉まる日が来てしまった。





買い出し班が時間をかけて選んだ花束と、
皆で作り上げた寄せ書きの色紙、折り紙のくす玉を持って向かう。







家具の運搬は筋肉に自信があるという吉川を中心に
全員で手分けをして手伝った。





備え付けの物以外全てが運び出された“空”で
持ってきた作品と花を“空”にいたメンバーが代表して渡す。





Aの目には涙が浮かんでおり、
瞬きをしてしまえば今すぐにでもこぼれ落ちてしまいそうだ。







職員は皆喜んでおり、一人ずつ抱きしめてお礼を伝えていった。





普通ではもう関わらなかったであろう吉川や浦と再度会えたこと、
Aたちを笑顔に変えたAmBitiousのメンバーに会えたこと。





職員は大切に、大切に、その時間を噛み締めていた。







施設を後にして事務所に何とか帰りついた時、
Aの心は限界を迎えており涙が止まらなくなっていた。







小「大丈夫！もう会えへんくなったわけじゃないやろ？」


小「しっかり気持ち伝えられて偉かったで？」





浦「もう一人で過ごせるようになってるんよ？」


浦「胸張って生きて、しんどなったらまた電話しよな？」







涙が止まらず呼吸も上手くできていないAの背中を擦りながら
優しく受け止めている小柴と浦。





他のメンバーもその姿を見守っている。







小「これからも、AmBitious頑張る？」





『⋯うん、もっと大きくなって依頼してもらえるようになる…！』





小「おぉ！よお言った！」





河「じゃあ今日は頑張ったご褒美で焼肉パーティーしよ！」





一「お！社会人が奢ってくれるんやってー！」





河「え、ちょ、そんなお金ないって！経費で落とそ！な？」







いつまでも笑顔が耐えないAmBitious。





これからもたくさんの笑顔を届けていくのだろう。







EP.9 end





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