探偵事務所“AmBitious”【3】

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電話で確認をした結果、
施設の受け渡し日、つまり施設がなくなる日は1週間後だという。





急いで各自が作業に取り掛かる。







依頼人であるA、小柴、そして“空”で生活していた永岡、井上は
4人で各職員に向けた色紙を作ることになった。





また職業体験で訪れたことのある吉川、
Aの忘れ物を届けに行ったことのある浦、
そして折り紙作品を作る提案をした真弓は折り紙担当に。





Aが施設にいた頃から気に入っているくす玉を作る予定だ。





残った河下と岡、大内は足りない物の買い出しや普段の依頼、
そして追加で花束を贈ることになったので花選びに奮闘している。







どこのチームも笑顔が絶えることはなく、
皆楽しみながら全力で各自の仕事に取り組んでいる。





たまにチームを混ぜて、色紙の絵を他のメンバーが手伝ったり、
“空”のメンバーが折り紙を折ったりしている。







小「A、どう？しんどくない？」





『⋯んー、寂しい気持ちはめっちゃあるけど、』


『皆とこうやって一緒に作業できてるのがすごい幸せ』


『“空”におる時はこんな生活想像できへんかったもん』





小「普通の子たちよりも幸せに生きてる気せえへん？俺ら」





『ほんまにそう！幸せ者やなぁ⋯』





一「なになに〜？何の話してんの？」





『私ら施設育ちやけど幸せ者やねって！』





蓮「俺も幸せやで！大好きなAちゃんと暮らせてるし！」





一「俺も！AmBitiousって仲間もできたし！」







スタート時期や境遇はそれぞれ異なっていたが、
共に同じ“空”という施設で育った4人。





それぞれが思い出に浸りながら作業を進めていく。







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