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顔合わせから1週間。
今日から当番が始まる。
今日は月曜日だから挨拶運動に行く。
高校生だから遠くから通う人も多く、
登校時間はかなりバラバラ。
1番早い人と遅い人では約1時間も違うらしい。
朝練の人もいるからしょうがないよね。
そのためさすがに1時間はブラックだから、と
風紀委員は30分間の挨拶運動になっている。
門が閉まる時間、
8:30よりも15分早い8:15までの30分。
風紀委員はその残った15分で教室まで帰らないといけないのに、
加えて私たちは風紀委員が付けている腕章を回収し、
風紀委員の部屋と化している空き教室
(通称風紀室)へ持っていき、戸締まりをしなければならない。
だからなのか私たちだけは月・水・金の
1時間目に15分までなら遅刻してもいいらしい。
(朝のSHRは進学校故の時間短縮のためないからすぐ授業…)
火・木は先生が回収してるらしい。
面倒くさがらないで毎日してほしいよね。
…でも、光成といる時間が長くなるしいいか。
「これで今日の挨拶当番終わります」
《《ありがとうございました》》
1,2年それぞれ1ペアずつの当番。
文理選択の関係で、2年生は1クラス多いから
私たちの当番分を除けばちょうど7ペアずつで
当番を回しやすくなるみたい。
『あ、腕章回収します』
その言葉で4人が腕章を手渡してくれる。
1年生に関しては“ありがとうございます！”と
キラキラした笑顔で言ってくれるから
凄く報われた感じがする。
「…A？ ボーッとしてるけど大丈夫？」
『…っあ、大丈夫笑』
“どうせ15分なら遅刻してもいいからゆっくり行こ？”
なんて光成の甘い誘惑に乗り、
歩幅を狭めて光成の斜め後ろを歩く。
本当は隣を歩きたいけど、今の私にそんな権利はないよね。
きっと新しい彼女がいるかもしれないし、
いなくても好きな子はいるかもしれない。
その子に勘違いさせたくないし、
何より光成の恋を邪魔したくない。
自然消滅させたのは紛れもない自分たちで、
私にも半分以上責任があるはず。
今更好きだから、と私の感情だけで動く事なんてできないんだ。
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作者名：*Usanon* | 作成日時：2020年11月8日 22時
