風紀を乱せ、二度目の恋。【少年忍者】 (ページ24)

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結局、最後まで部活を見学させてもらった。

荷物を取りに来た部員に

“見に来てくださってありがとうございます！”

なんて言われたから軽い気持ちで来たことを少し反省。

早めに終わっていたからか、

いるメンバーだけだけど自己紹介をしてくれて

オリが指示した時に返事した男の子は

“長瀬くん”という子だったらしい。

同級生でなおかつ文系選択をしてるみたいだから、

来年一緒になれるかもしれないと話が盛り上がった。

『お疲れ様でした！』

1人で駅に向かいながら今日の出来事を振り返る。

光成が桜ちゃんと付き合ったということ、

委員会で光成に思ってもないことを言ってしまったこと、

オリに悩みを相談したこと、

ダンス部の子たちとたくさん話したこと。

どれも色濃い出来事だけど、

やっぱり光成に投げてしまった言葉に未練が残る。

明日の朝、謝ろう。

家に着き、部屋に入る。

カバンを置いて何となく机に向かってみる。

視界に入るのは光成と付き合う前に撮った写真で、

また光成の事を思い出してしまう。

付き合ってた時の写真は未練がましいかな、と思い

別の場所に保管してあるけど、

この写真は恋していた時の思い出じゃない、と割り切り

別れた後写真立てを買って机の上に置いている。

また、あの頃みたいに。

1年前の楽しかったあの頃みたいに。

光成と“恋人”という関係で笑いあえたあの頃みたいに。

戻れない時間を夢見るために、

今日の出来事をなるべく忘れ去るように、

机に伏せ瞼を閉じ、意識を飛ばした。

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