23.勉強 ページ23
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初デートの日から1ヶ月ほど経ったある日。
如恵留さんのカフェに行ってみた。
中間考査が近く、苦手な教科を教わりに行こうと。
カランカラン
[あれ、Aちゃんいらっしゃい!]
聞き覚えのある声に顔をあげれば
髪は黒くなり、ピアスの数が増えた如恵留さん。
[今お客さん誰もいないからカウンターおいで?]
そう言って案内されたのは厨房がよく見えるカウンター席。
[この時間だと飲み物がいいかな?]
『…そうですね』
[…コーヒー苦手でしょ?]
『…!? なんで分かったんですか…?』
[なんかそんな感じがした笑]
[ココア飲める?]
『はい、大好きです!』
[じゃあココア作ってくるね]
そう残して厨房に向かう如恵留さん。
改めて店内を見回してみればやっぱりオシャレだ。
がちゃがちゃしてないけどシンプルすぎない。
[はい、お待たせしました〜]
そう言って持ってきてくださったのは
ココアと注文していない苺の乗ったショートケーキ。
[俺からのサービス、良かったら受け取って?笑]
『嬉しいです!』
[はは、良かった笑]
[……で、中間考査が近いとかですか?笑]
『えっ!? なんで分かったんですか?』
[見たら分かるよ〜、って言いたいところなんだけど、]
しずから教えてもらったんだよね、と
くしゃっと笑う如恵留さん。
どこか龍也さんと似ているあざとさ。
[勉強教えてほしいの?]
『…いいですか?』
[今暇だからむしろ教えたい笑]
『じゃあお願いします!』
それから苦手な範囲を中心にたくさん勉強。
少し集中力が切れたところで龍也さんの話に。
[最近、しめと連絡取ってる?]
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作者名:*Usanon* | 作成日時:2020年9月28日 23時