21.夕食 ページ21
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さすがに龍也さんの家に行くのは
龍也さんが犯罪者になりかねないし、
今からどこか出かけるのも大変だということで
私の家に招待することになった。
…部屋片付いててよかった笑
「…お邪魔します」
『あ、スリッパないんですけど…大丈夫ですか？』
「そんな事気にしないでいいんだよ？笑」
「高校生なんだからもっと子供心全開でさ！」
嬉しい？悲しい？
龍也さんの目には妹みたいな存在として映ってるの…？
『はい、簡単なものしか出来なかったんですけど…』
夜ご飯時だったので冷蔵庫にあるもので料理を振る舞う。
「えっ、まじで美味しい」
「なんか家庭的な味がする、落ち着くね」
なんて褒めちぎってくれる龍也さんの口の中は
私の作った料理でいっぱいいっぱい。
「『ご馳走様でした！』」
「食器どこに持っていけばいい？」
『あ！ 置きっぱなしで大丈夫ですよ？』
「いやいや、これぐらいさせてよ」
『…じゃあキッチンの流しまで…』
「おっけー、任せて！！」
なんて張り切って食器を運んでくれる龍也さん。
『食器洗うので、ゆっくりしてもらってて大丈夫ですよ！』
「いや、俺ここにいる」
『でも、かなり時間かかりますし…』
「じゃあなにか手伝わせて？」
『…なら洗い終わった食器、拭いてもらっていいですか？』
「ふふ、ありがとう笑」
2人でキッチンに並んで食器洗い。
なんか新婚みたいで嬉しい。
…まだ付き合ってもないけど。
「なんか新婚みたいだね笑」
『…！ 私もそう思ってました…』
「おお、奇遇じゃん笑」
「Aちゃんがお嫁さんとか最高だわ笑」
「可愛いし、優しいし、ご飯美味しいし、」
『わぁわぁ、そんな言わないでください…』
「ははっ、照れてる笑」
「可愛い〜笑」
可愛いの連呼に顔が今にも燃えてしまいそう。
なんて思ってたら、
少しヒヤッとしていたから羽織っていた
カーディガンの袖が降ってくる。
「ふふ、袖クルだね笑」
私の頭の上に顎を乗せながら
袖を捲りあげてくれる龍也さんが言う。
龍也さんの心臓の音が直に聞こえてきて
私の心拍数もどんどん上がる。
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作者名：*Usanon* | 作成日時：2020年9月28日 23時
