傍観者31人目 ページ32
「えっ桜哉今日も来てねーの？」
朝、来たばかりの城田が綿貫の席を見てそういった。
雨の中、送ってもらったあの日以来、綿貫は学校に来なくなった。
ずる休みなのか、風邪なのか。
クラスの中心として居た綿貫の休みには、クラス皆が心配していた。
「そうだよー珍しいよね。こんな休み続けるなんて…」
『連絡すらないんだってー』
丁度ゆきくんと龍ちゃんで話していたのでゆきくんの机に持たれながらそう言った。
「風邪でもひいて寝込んでんじゃねぇのか？」
にしては長すぎるでしょ、と龍ちゃんに言えば、そんなもんだろ、と返ってきた。
えぇそうかなぁ
私自身、そんなに風邪をひいた事が無いから正直よく分からない。
まぁだとしたら、早く治ればいいのに。
「俺も昨日電話したけど出なかったんだよな」
「桜哉も確か一人暮らしだったし…」
『心配…だね…』
ゆきくんの後ろで空いた席をチラリと見る。綿貫の席だ。
「これもせっかく用意したのに…」
残念そうに眉を下げた城田がびらっとリュックから出したのはバーテンバー服のような衣装だった。
「えっ何それギャルソン!?」
『え…いつの間に作ったの!?』
「文化祭の喫茶店用か!?」
私を含めた三人が身を乗り出して城田に聞く。
私も一応衣装係だけどそんなの作ってたっけ?城田一人で作ったのか…うわすげぇ。
「桜哉、接客やりたがってたじゃん？」
「真昼…器用だね…」
『まー確かに、フリルのエプロンって訳では駄目だろうし』
「桜裁文化祭楽しみにしてるもんねー」
『てか、これ着た綿貫が凄い想像できる』
「すげ…」
ゆきくんが持った服を見ながら龍ちゃんが呟く。
城田の女子力恐るべき…！色々負けた感がえなめない。
「うん…俺、放課後桜哉んち行ってみようかな」
『じゃあ私も行く！』
小さく手を上げながら、綿貫と最後に会った日のことを思い出す
そこで何となく抱きしめられた事を思い出した。その次に、抱きしめられた感触と綿貫の匂いまで明確に思い出しだして、無意識で顔に熱が集まる。城田に「顔赤いぞ」と指摘されて、顔赤いのかとやっと自覚した。
「どうかしたのか？」
『いや、何もない。大丈夫。』
「…そっか。」
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まっちゃ* - とても面白い作品でついつい読みいってしまいます！後こゆきの漢字は虎に雪で虎雪ですよ！ (2018年5月13日 22時) (
レス) id: cd2ef48f8b (このIDを非表示/違反報告)
ともね(プロフ) - 無気力★乃愛さん» 全然良いと思いますよ〜！ (2016年10月2日 8時) (レス) id: 42e2ce2cff (このIDを非表示/違反報告)
無気力★乃愛(プロフ) - ともねさん» !?見下さったんですか!?あああありがとうございます！！皆様が想像していた夢主と似ていなかったりしていたら申し訳ないです…！ (2016年10月1日 12時) (レス) id: 3e4f1675af (このIDを非表示/違反報告)
ともね(プロフ) - Twitterの絵見ました！上手いですね〜〜！ (2016年10月1日 12時) (レス) id: 42e2ce2cff (このIDを非表示/違反報告)
無気力★乃愛(プロフ) - 詠斗さん» 嬉しいコメントとてもありがとうございます！！頑張ります！ (2016年9月21日 17時) (レス) id: 3e4f1675af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：無気力★乃愛 | 作成日時：2016年4月6日 15時
