113話 吉原へ ページ17
.
『はあ、お腹空いたぁ。早くアオイさんの作ったご飯食べたい!』
「たくさん動いたもんな、A。頑張ったな」
『うん!今日はいもの天ぷら作ってもらうって約束したんだ!いっぱい作ってもらって少し煉獄さんのお土産にするの』
猗窩座と遭遇してから4か月が過ぎた。
あたしはお兄ちゃんとの共同任務帰り、蝶屋敷に寄ろうとふたりで駄弁りながら歩いていた。
「放してください。私…!この子は…!」
蝶屋敷まであと少しというところで、アオイさんの切羽詰まった声が響いた。
何事?と思う前にお兄ちゃんは一足先に走って現場に向かう。
あたしも続いていくと、そこには大きな身体の男の人……ってこの人音柱の宇髄天元さんじゃん!
お兄ちゃんは宇髄さんに頭突きを食らわせようとするも華麗に回避される。
あたしは状況が落ち着いたところで声を出した。
『宇髄さん何ド派手に人さらおうとしてるんですか!』
「よおA、この頭の硬い兄貴をなんとかしてくれ」
『無理です!お兄ちゃんの頑固は生まれつきなので。
あと女の子たちは嫌がってるわけだから宇髄さんも悪いです』
「けっ、地味にそっくりだなお前ら兄妹」
『えへへへ、ありがとうございます』
「褒めてねえんだよ馬鹿」
その後、言い合いになったお兄ちゃんと宇髄さん。
宇髄さんはどうやら女性隊員を探してここに来たらしい。
だけど人の事情も知らぬに勝手に連れていこうとするのはダメでしょ!
「アオイさんの代わりに俺たちが行く!」
「今帰ったところだが俺は今力が有り余ってる。
行ってやってもいいぜ!」
「アアアアアオイちゃんを放してもらおうか。
たとえアンタが筋肉の化け物でも俺は一歩もひひひ引かないぜ」
『アオイさんを連れていくならあたしを連れていってください!
鬼絡みなら煉獄さんも許可してくださるはずですから』
あたしはお兄ちゃんたちと同調して宣言した。
宇髄さんは辺りを威圧したものの、あっけらかんとこう言った。
「あっそォ、じゃあ一緒に来ていただこうかね。
Aを貸し出してもらえるのはありがてぇわ」
こうしてあたしたちは鬼が棲むと噂の、吉原という場所に向かうことになった。
3211人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
まゆ(プロフ) - 続きが気になります!更新楽しみにしています! (2022年5月9日 22時) (レス) @page42 id: d503357f65 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぴぽ - やば‥泣いた………… (2022年1月16日 15時) (レス) @page42 id: d39a98933d (このIDを非表示/違反報告)
*舞夜*(プロフ) - とても面白かったです!! 煉獄さんがいつ自分の気持ちに気づくかとても楽しみです!! 主人公も早く煉獄さんに落ちてほしい( ´罒`*) 更新頑張ってください!待ってます!! (2021年11月9日 1時) (レス) @page42 id: a1507cd74d (このIDを非表示/違反報告)
いぎ - めちゃくちゃ良かったです!続きが気になります!( °∀°) (2021年10月27日 16時) (レス) id: f55d613724 (このIDを非表示/違反報告)
#きのこ - ああああ尊いです 更新頑張ってください('ω')ノ 応援しています(^^♪ (2021年10月13日 15時) (レス) @page42 id: c964701d6c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いお | 作成日時:2019年10月14日 15時