93話 煉獄家 3 ページ46
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なぜ怒っているの?
あたしは鬼に与してなどいない、鬼が憎くて仕方ないのに、どうしてあたしが鬼の味方だと思うような言動をとるの?
『何言って……あたしは鬼殺隊の───』
口を開いた時には殺意のかたまりがである拳があたしの眼前にあった。
……早い。
「やめろ!!俺の妹に手を出すな!!!」
すんでの所でお兄ちゃんが駆け寄ったその手を止めた。
……助かった。
お兄ちゃんと父親は殴り合いに発展し、結局お兄ちゃんの頭突きで喧嘩は終結した。
「はあ、はあ……A、A大丈夫か!?」
『あたしは大丈夫だけど……お兄ちゃん、煉獄さんのお父さん後ろでのびてるよ』
「え!?……あっ……」
お兄ちゃんが振り返ったそこには、大の字で気絶している煉獄さんの父親が……。
相変わらず頭硬すぎでしょ!
「ち、父上!大丈夫ですか!?」
千寿郎くんが慌てて駆け寄るも返答なし。
……これはやばい。
『千寿郎くん、お兄ちゃん!早く中に運んであげよう、手伝って!』
「うわぁ……ごめんなさい!!!」
「いいえ、とにかく早く運びましょう」
あたしたちは力を合わせ、3人がかりでなんとか家の中へ運び込んだ。
(やってしまった…)
客間に案内されたお兄ちゃんは顔を真っ青にしてうつむいていた。
「お茶です、どうぞ…」
「ああ…ありがとう。ごめんね本当に、お父さん頭突いちゃって。大丈夫だった?」
『お兄ちゃんなんて顔してるの!その顔怖いからやめてよ!』
顔を上げたお兄ちゃんは生気が抜けた顔をしていた。
お兄ちゃんは千寿郎くんと話しているうちに次第に顔色が良くなっていった。
その後千寿郎くんが日の呼吸についての書物を持ってくると言ったので席を外した。
「ごめんA、巻き込んで」
『いいんだよお兄ちゃん。お兄ちゃんは悪くない』
お兄ちゃんは開口一番あたしに謝ってきた。
「ありがとうA。……それにしても未だに信じられない。A、あの時腕が鬼のように再生したよな?
伝説の稀血は人とは違う存在だって言ってたけど、そんな再生能力さえあるなんて……。
痛くないか?身体に不調はないか?」
『うん、あたしも信じられない。自分にこんな力が宿ってたなんて……。
あの人、あたしのこの力を見て伝説の稀血だって分かったみたいだね。
もしかしたら煉獄家は伝説の稀血に関する秘密を知っているのかも』
お兄ちゃんと話し合ってると、千寿郎くんが1冊の書物を持ってきた。
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林 - いえいえ、先走っていたのですみませんっ!!(スライドイング土下座!) (2019年10月14日 16時) (レス) id: 15da3cb52a (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - 林さん» すみません製作途中だったので限定公開にしてました!解除したのでぜひ見に来てくださいd('∀'*) (2019年10月14日 16時) (レス) id: 992332b5ce (このIDを非表示/違反報告)
林 - ログインユーザーじゃないから次回作読めないですわ……でも読めなくても応援してます!(そもそもメアドとかがありませんしね、私 (2019年10月14日 16時) (レス) id: 15da3cb52a (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - リザさん» コメントとお心遣いありがとうございます(*゚∀゚*)毎日更新で頑張ります! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 592ede7792 (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - mayumiさん» 返信遅れてすみません!その件に関しては今後解説していこうと思ってます!! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 592ede7792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いお | 作成日時:2019年9月13日 21時