85話 猗窩座 4 ページ38
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ふと視線を下に向けると血だまりができていた。
……この出血量ではもう、あたしはダメかもしれない。
『……よかった』
あたしは煉獄さんの頬に触れた。
『煉獄さんを、守れた。よかった……』
「……A」
煉獄さんは歯を食いしばり大粒の涙を流していた。
『泣かないでください。煉獄さんには笑顔が似合う』
「すまない、俺のせいで……」
煉獄さんは嗚咽を抑え、さめざめと泣いた。
けれど次の瞬間表情を変え目を合わせた。
精悍な瞳には光が宿っている。
「俺は君を失いたくない。
できる限りの事はする！だからAも生きることを諦めるな！」
そう言ってベルトを外し、あたしの肩の付け根にきつく巻き付けた。
『うっ……』
「痛いだろうが我慢してくれ。止血する」
「A!!ああっ……！」
駆け寄ってきたお兄ちゃんはあたしを見ると崩れるように腰をかがめた。
「ごめん……ごめんA……!!
守れなかった……！」
「竈門少年！泣いている暇などない！
俺はAを助けたい。こっちを持ってくれ」
「煉獄さん………はい！」
薄れゆく意識の中、処置をしてもらっていると、やがて隠の人々がやってきた。
「早くAを！妹なんです！
お願いします、助けてください！」
「Aって……竈門Aか！？」
この声、後藤さん……。
「助かりますか！？すぐに蝶屋敷に運べば間に合いますか！？」
「俺が運ぶ！Aは俺の継子だ！」
「駄目です煉獄さん！そんな体で動いたら傷が開きます！」
「しかし！もたもたしていればAは……！」
煉獄さんとお兄ちゃんの言い争う声がする。
「落ち着け！腕を斬られたくらいで簡単に死なない！
人の強さを見くびるな！」
場を鎮めたのは後藤さんだった。
「炎柱様、あんたも相当な重傷だ。
Aの身を案ずる前に自分の怪我を止血した方がいい」
「……分かった。Aを頼む」
「A、気をしっかり持てよ。こんな所でくたばるな。
この出血量でも、処置をすればまだ助かる！
すぐ胡蝶様のお屋敷に運んでやるからな！」
……力強い声に後押しされて死の恐怖が薄れていく。
安心したあたしは眠るように意識を失った。
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林 - いえいえ、先走っていたのですみませんっ！！(スライドイング土下座！) (2019年10月14日 16時) (
レス) id: 15da3cb52a (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - 林さん» すみません製作途中だったので限定公開にしてました！解除したのでぜひ見に来てくださいd('∀'*) (2019年10月14日 16時) (レス) id: 992332b5ce (このIDを非表示/違反報告)
林 - ログインユーザーじゃないから次回作読めないですわ……でも読めなくても応援してます！(そもそもメアドとかがありませんしね、私 (2019年10月14日 16時) (レス) id: 15da3cb52a (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - リザさん» コメントとお心遣いありがとうございます(*ﾟ∀ﾟ*)毎日更新で頑張ります！ (2019年10月13日 10時) (レス) id: 592ede7792 (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - mayumiさん» 返信遅れてすみません！その件に関しては今後解説していこうと思ってます!! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 592ede7792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いお
| 作成日時：2019年9月13日 21時
