65話 共同任務 ページ18
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『ここですね』
「ああ、驚いた。街中にあるのだな」
あたしと煉獄さんは着物に着替えて街へ繰り出した。
賑やかな街の中心部にどどんと構える大きな屋敷。
ここが行方不明者が後を絶たない旅館らしい。
……の、割には人もどんどん入ってるし、人気みたいだけど。
「頼もう!」
煉獄さんは旅館の門をくぐり声をかけた。
現れたのは背筋のしゃんとした、綺麗な女将さん。
「ようこそおいでくださいまし。
……あら、綺麗なお嬢さんですこと」
女将さんはあたしの顔を見て笑みを浮かべた。
「2人で旅行に来たのだが、ここの旅館が評判がいいと聞いたもので足を運んだ。
一室空いているだろうか?」
「あら、お若いご夫婦だこと。
もしかすると新婚でいらっしゃいますか?」
……ん?ご夫婦???
『へ……?』
「む?」
思わずあたしと煉獄さんは顔を見合わせた。
いやいやいや!いくら背が伸びて体つきも変わったとはいえ、あたし、13歳のガキンチョなんですけど!
そんな大人びて見えるのは嬉しいけど。
でも、いくらなんでも夫婦には見えないでしょ!
「新婚旅行にこの宿をお選びになるとはお目が高い。
1番いい部屋にご案内いたします」
『いや、あたしたち……ムグッ』
「A、なにか裏があるのかもしれん。このままでいこう」
夫婦じゃありませんと声を出そうとしたところ、煉獄さんに口を塞がれた。
その後はいたって変わった様子もなく、夜を迎えた。
あたしは煉獄さんの隣で布団を敷いて、手には日輪刀を持ち、横になっていた。
すると襖を開けゆっくりと這い寄る気配に気づき、あたしは素早く起き上がって刀を抜いた。
「きゃぁ!!!」
『女将さん……?』
驚いた、そこにいたのは鬼ではなく、人間の女将だったからだ。
「ぐうっ、眩し……!」
女将に気を取られて、背後から迫り来るもうひとつの気配への反応が遅れた。
振り返ると窓辺に、頭に角を生やした若い男の鬼がいた。
『お前がこの旅館に巣食う鬼か!
鬼殺隊の名において、あたしが成敗する!』
あたしはギラリと赤く輝く刀を構え、鬼と対峙した。
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林 - いえいえ、先走っていたのですみませんっ!!(スライドイング土下座!) (2019年10月14日 16時) (レス) id: 15da3cb52a (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - 林さん» すみません製作途中だったので限定公開にしてました!解除したのでぜひ見に来てくださいd('∀'*) (2019年10月14日 16時) (レス) id: 992332b5ce (このIDを非表示/違反報告)
林 - ログインユーザーじゃないから次回作読めないですわ……でも読めなくても応援してます!(そもそもメアドとかがありませんしね、私 (2019年10月14日 16時) (レス) id: 15da3cb52a (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - リザさん» コメントとお心遣いありがとうございます(*゚∀゚*)毎日更新で頑張ります! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 592ede7792 (このIDを非表示/違反報告)
いお(プロフ) - mayumiさん» 返信遅れてすみません!その件に関しては今後解説していこうと思ってます!! (2019年10月13日 10時) (レス) id: 592ede7792 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:いお | 作成日時:2019年9月13日 21時