仮面ライダー&戦隊【短編集】

もしも貴女が呉島兄弟の末っ子で兄弟達と血が繋がっていなかったら-1- ページ12

私の兄は、いずれ大企業であるユグドラシルを継ぐであろう長男“呉島貴虎”とそんな兄の右腕となる次男“呉島光実”の2人。




みんな歳が離れていて貴虎兄さんと私は13歳差、光実兄さんとは3歳差。




2人の兄は別ベクトルのイケメンで、貴虎兄さんはまさにオトナの男性といったイケメンで、光実兄さんは女の子みたいな中性的な顔立ちをしたイケメン、私は至っては普通の娘。




仲は悪くなくて寧ろ2人共私の事を溺愛している。




しかし衝撃の事実が、なんと私だけ兄2人と血が繋がっていなかったのだ。




その事は兄2人も知らなくて驚いていたが、直ぐにいつも通りになるはずだった。




最近は愛情表現がかなり変わってきて前までは外から帰ってきたら貴虎兄さんや光実兄さんは“おかえり”と言い、頭ナデナデだったのに




貴虎「A、おかえり。今日も可愛いよ♡ﾁｭｯ」




A『ふぇっ！///ちょっと貴虎兄さん何するの！！』




貴虎「何って…愛情表現だろ？」




今でもぎゅっと抱き締められ動けない状況。




妹に対する愛情表現がこんなのでいいのだろうか、この状態で光実兄さんが来たら絶対に面倒な事になるから早く部屋に戻りたいのだけれど…




光実「…こんな所で何してるの？」




来てはいけない人が来てしまった…。




A『光実兄さん！』




貴虎「見て分からないのか？俺の未来の花嫁とスキンシップをとっているだけだが。」




A『みっ、未来の花嫁…///』




待って待って。本当に何言っているんだこの兄は///兄妹で結婚出来る訳ないのにそんな事言って…




光実「ちょっと兄さん。Aが嫌がってるよ。」




そう言って貴虎兄さんの腕の中から光実兄さんの腕の中へと変わった。




2人の間はすごくバチバチしてる




光実兄さんは貴虎兄さん程身長は高くなくて、すっぽりとはまったという感じは無いけれど光実兄さんに抱かれているのも悪くない。




…ってそんな事思ってる場合じゃなくて、早く2人の喧嘩止めなきゃ！




A『ねぇ、2人共落ち着いて…』




光実「兄さん、今日こそ言わせてもらうけどAと僕は前から付き合ってるから。諦めて。」




A『！？！？！？///』




もう驚き過ぎて声も出ません。こっちの兄さんも何言ってるの。




それからもずっと“どっちのAか”という討論を繰り返して、疲れた。




私に選ばせるっていう選択肢は無いんだ…




まぁ、あったとしても選べないけど///

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