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それでも僕は言うよ。 ページ22

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合宿も残り、後2日になった。


この合宿が終われば、後は調整期間が続き、ワールドカップが直ぐにやってくる。ワールドカップが始まれば、きっと選手一人一人が気迫を持って毎日を過ごすから、今の内に終わらせておきたい事もある。



正直に言えば、何処かで叶うんじゃないかって思いもあった。

それでも、彼女を見れば、嫌という程分かってしまう。


でも、もし、もしかしたら。


そんなはずないのに。頭の片隅で、もしかしたらとグルグル思考が回る。



最初から、もしかしたら、何て言葉無いのに。




最近、彼女は祐希と良くムービーを見て反省点を直す場面が見受けられた。

彼女は昔、史上最強と呼ばれていて。そして今、祐希が史上最強の逸材と呼ばれている。それは偶然では無く、まるで必然かのように思えて。


きっと、その必然が決まっていた時から、俺の入る隙なんて無かったのかもしれない。




その日の夜、俺は合宿場の外に、彼女を呼び出していた。




『....晶大君』

「........ごめん、急に呼び出して」



彼女の表情は何処か悲しそうに見えた。

きっと彼女も、分かっているのかもしれない。



「...あのね、もう直ぐワールドカップも始まるし。きっと忙しくなると思うから。だから、その前に、Aに伝えておきたい事あって」

『...うん』



消えそうな程、小さな返事だった。



「....先ず、聞くけどさ。.....Aは、祐希が、好き?」



俺は、知っていて先に聞く。

だって、分かってて先に言うのは、本当にかっこ悪いから。



『......うん、好きだよ』

「...........そっか、」



目頭が熱くなる。



「......俺は、Aが好きだよ。ずっと、ずっと前から。好きだった、」

『....うん』

「...祐希何かより、好きな自信はある。Aの事、祐希何かより絶対知ってる。...絶対、絶対俺の方が好きなのに、」

『うん....』

「それでも、Aが選んだのは.....祐希なんだね」



もっと、もっとAと再会するのが早かったら。

もっと俺が積極的になっていれば。

もっと、Aの傍に居てあげれば。



俺は、変わる事が出来ていただろうか。



「...でも、祐希を好きなAが、好きだから。だから...、本当にかっこ悪いけど...」

『....うん、』



「幸せに、なってね」






彼女は小さく頷いて。

そして、





『ありがとう、私を好きになってくれて。本当に、ありがとう』






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君が幸せならそれで。→←気付いた時には君が。



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だっちゃん。(プロフ) - いちごさん» いちごさん、ありがとうございます!!新作も更新始めましたので、良かったら読んで下さいね♪ (2015年10月3日 23時) (レス) id: 3d4c419dfc (このIDを非表示/違反報告)
いちご - 石川くんがかっこよすぎて鼻血出そうです笑とても面白い小説で読み返したりしてます!!更新頑張ってください!応援してます!! (2015年10月3日 22時) (レス) id: 0b19d9cc97 (このIDを非表示/違反報告)
だっちゃん。(プロフ) - noenさん» noenさん、ありがとうございます!!頑張って更新していきます(*^_^*)! (2015年9月29日 9時) (レス) id: 3d4c419dfc (このIDを非表示/違反報告)
noen(プロフ) - 面白くてニヤニヤしながら読んでます。私山内さん好きなんですけど、頭くしゃくしゃはヤバいですね。これからも頑張ってください! (2015年9月27日 11時) (レス) id: 8b4359b2e6 (このIDを非表示/違反報告)
だっちゃん。(プロフ) - 黒兎さん» 黒兎さん、ご指摘ありがとうございます!!直させて頂きました、これからもよろしくお願いします(*_*)!! (2015年9月23日 23時) (レス) id: 3d4c419dfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:だっちゃん。 | 作成日時:2015年9月23日 14時

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